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26話 戦闘開始!そしてトラブル発生?

 俺達は走って真神の元へ急ぐ。戦況は分からないが、今真神はこの前使っていた西洋剣を持っていない。それに人数差も考えると圧倒的に真神が不利だ。


 詩織は一番乗りで戦場にたどり着くと、敵目掛けて氷の弾丸を撃ち込む。弾丸は敵に命中し、敵の動きが止まる。どうやら着弾した場所から体が凍っていているようだ。


 そしてそのチャンスを逃すまいと、真神は敵のうち二人に強烈な一撃をお見舞いし、気絶させる。


 しかし、敵はまだ一人残っている。詩織は再び氷の弾丸を撃つが、敵はそれを銀色の物体で防ぐ。

  

 そこで俺はすかさず相手の背後に回り込むと、死体で作った槍を投げる。その槍は敵の足を貫通し、地面に突き刺さる。


 敵は俺に目掛けて鉄のトゲを生やしてくるが、俺はそれを軽く避ける。地面にいたなら避けられなかっただろうが、今は木の上だ。当たるのには時間がかかる。


「そうだ、せっかくだしこれ使うか」


 俺は太一から貰った鉄パイプを取り出すと、手頃な大きさに変える。そして死なない程度の重さに変えて敵の後頭部にぶつける。


 すると、ゴッと鈍い音が鳴り、敵はその場に倒れる。俺はそいつを拘束し、適当に草むらに隠す。


「真神、無事か?」


「どの口が言っているネクロマンサー! 貴様があの衝撃波を発生させたのだろう!」


「だからなんでも俺のせいにするな! 今回は太一がやったんだよ」


「ふん、貴様ではないのか。ならどうでもいい」


 真神はとんでもなく理不尽なことを言うと、勝手に歩きだしてしまった。


「待って陽子さん。下手に動くと危ないよ」


 太一が真神の肩を掴み、止めようとするが、真神はその手を払いのける。


「私に触れるな、人間。なに、心配せずともこの辺にいる敵はこいつらだけだ」

 

 真神はそう言ってそのままどこかへ走り去ろうとする。だが、理由も聞かずに逃がすわけにはいかない。だから俺は死体で真神を捕まえた。


「待て。せめてどこか行く理由を話せ」


 俺から見ると真神はどこか焦っているように見える。まるで、なにかを探しているような、そんな感じだ。


「貴様等には関係ない!」


「いや、そうもいかないでしょ。陽子ちゃんが死ぬと時が三十分前に戻るんだよね?

だとすると今下手に死なれると面倒くさいことになるんだよ」


 詩織は真神に近づきながらそう返す。死に戻りの力の詳細は初めて知ったが、三十分前とは大分短いな。普通に詰むこととかありそうで怖い。


 友人だった魔物を救えなかったことからそこまで戻らないとは思っていたが、まさかここまでとは。


 真神はしばらく黙った後、こう言い放った。


「飛ばされた時、見つけたのだ。私の友人の死体を!」


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