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異世界外伝〜陰キャな僕の恋物語〜  作者: ミコガミヒデカズ
序章 入学初日 〜不思議な先輩は絶世の美女〜
4/21

#4 外伝、陰キャの僕が女の人と話したよ!

前回のあらすじ


図書室で出会った美人な先輩。

二人、初めて視線が合う。


目と目が合う 瞬間 好きだと感じた〜♪


多分、今この場面がアニメならきっとそんなBGMが

流れているだろう。


こんにちは、外伝(がいでん)です。


一言だけ呟いた美人の先輩。

こちらに視線を向けてくれた先輩。

僕の鼓動は、先輩に聞こえてしまうんではないかと

心配になるくらいの早さで強く胸を打ちつける。


先輩は無表情のまま僕を見つめる。

その瞳の色は真紅…。

まつ毛や眉毛も銀色で、もしかしたら外国の方…

なのかも知れない。

でも、日本語で話しかけた僕に先輩は反応した。

僕に分かる日本語で返答してくれた。

…会話は成り立つ。

それがなんだかとても大きな一歩に思えた。


♠️♦️♣️❤️♠️♦️♣️❤️♠️♦️♣️❤️


「先輩は図書室によく来るんですか?」


「…たまに」


「へえ〜、僕は今日入学をしたばかりなので

初めて入りました。あ、ここ良いですか?」


「…良い」


先輩の許可をもらい、向かい側の席に着く。

改めて向かい側の先輩を見た。

失礼にならないようにあまりジロジロ見ないようにしなきゃ…。

でも…。悔しい…けど見てしまう…。


「…ビクンビクン?」


「え!?な、なんで?」


「…悔しい…けど見てしまう…。…その後に」


しまった!?声に出して思った事を口走っていたのか…

これは恥ずかしい…。


「い、いえ、何でも無いんです、あ、あははは…」


「…そう」


ふう…、とりあえず大丈夫かな…。

しかし、会話がなかなかハネないな。

僕が発した言葉に先輩が一言返す…みたいな感じだ。


古木(ふるき)も無表情だが、先輩はそれ以上かな…。

だけど、それでも絵になる、ミステリアス。

一枚の絵画のように、本を読む姿もお美しい…。


「先輩は図書部員なんですか?」


「…うん」


「この部活紹介には部員が五人ってありますけど、

他の方々は?もしかして、自由参加型の部活ですか?」


僕は部活紹介のプリントを広げ先輩に見せる。


「…私だけ」


「え?」


「…私、一人」


え?じゃあ後の四人は…?


「で、でもこのプリントには五人って…」


「…その数字は去年の物。卒業した」


「あ、なるほど…」


そういう事か…。

三月までは五人、四人が卒業、今は先輩一人。

じゃあ、入部者がいなければ廃部になってしまう。

今すぐではないだろうけど…。

さっき来ていた古木は入部するのだろうか?

それでも、二人か…。

厳しいな…。


♠️♦️♣️❤️♠️♦️♣️❤️♠️♦️♣️❤️


その時、大きな音が響いた。

何か物を扉をぶつけたような…。


顔を上げると、廊下の方から甲高い楠田(くすだ)

声が響いている。どうやらカバンを教室の出入り口に

ぶつけたようだ…、そんな声が廊下に響いている。


「…げ、下品な女だ。

で、でかい声で」


思わずどこかの野菜王子みたいに呟いてしまった。


そして、気付く。

「あ、あれ?先輩は…」

僕の前の席にいた筈の先輩はその姿を消していた。

まるで初めからいなかったかのように…。

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