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3、ハウストーン家の衝撃

 お互いに停止していた親子。

 先に思考を取り戻したのはアメリアだった。


「…おはようございます、…本日は暖かいですね。」


 笑顔が引きつってないかしら…。

 とゆうか私!あんなに溜めて天気の話しか出ないとか!社交界スキル、仕事して…


「………」


「………」


 あらら?何かしら、この沈黙は。究極に気まずいわ…。

 お父様、瞬きしてないわ…。あれ?呼吸…してない…?


 アメリアは助けを求め、父の従者であるセバスチャンをみる。

 こくん、セバスチャンは大きく頷いただけである。


 は…?微笑ましげに頷くな!貴方の主、呼吸止まってるわよ?

 あ、お父様息を吹き返したわ。く、苦しそうね…。おいセバス、何を微笑んでいらっしゃる??


「…あぁ。」


 流石は親子と言うべきね、溜めのあとの言葉が下らないわ。


 私にお母様はいない。

 そして兄弟もいない。

 そうすると必然的にお父様と2人きりの食事になるわけで…。話すことなんて絞り出せるかしら…?そもそも話しかけても良いものなのかしら?私はお父様に疎まれていたのよね。


 時間軸が戻る前、私は父に軽蔑した目で破門を告げられた。お前など娘と思ったことはないと。後に現れる、養子の方をお父様が大切にしていたのは有名な話でしたし。当時は嫉妬してたっけなぁ。今となっては下らないと思えるけれどね!


「…」


 お父様の反応をみる限り、嫌悪はみられない。嫌われてない…?よ、よぉし、ここは私のチキンハートに鞭打って…


「…お父様?行きましょう?」


 上目遣い、袖ちょん、です!

 これは前の時間軸で、王太子殿下などなどを射止めた、リリナ嬢をみて学んだのです!首の角度は45度!ここテストに出ますよ!


「…ぐっ」


 お父様が謎の呻き声をあげて四つん這いに…!!体調不良かしら?


「お嬢様、ナイス攻撃でございます。」


「…?ありがとう?」


 セバスが口元を抑え、涙ぐみながらそんなことを言ってくる。

 攻撃?いつ攻撃なんてあったのかしら…?まさか魔術による精神的な介入!?あの超人的なお父様にダメージを与えるなんてよっぽどね…!けど、なにがナイスなのかしら…?


 …しばらくして何事もなかったかのように立ち上がった父と、昨日まではありなかった笑顔を浮かべる娘が仲睦まじく歩く姿を見て、ハウストーン家に衝撃が走ったことは言うまでもない。








ありがとうございました!

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