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9.夜会

「使者様、大丈夫ですか?」

「うわっ」


のけぞっちゃいましたよ。顔が近いっ!近すぎる! そして覗きこまないで下さい。ルークさん、私の呼吸を止めたいんですか?


「使者様?」


少し心配そうな目。うん。そっけないけど良い人なんだよね。姫抱っこの時から、そうかなとは思っていたけれど。


「すみません。緊張していて。大丈夫です」


いや~。あまりにもきらきら過ぎて。改めて見渡せば長方形の部屋で体育館4個分はあるかな。


頭上には落ちてきたら間違いなく即死であろう大きなシャンデリアのような物が何個か間隔をあけぶら下がっており、つけられたクリスタルかな、それらは光の反射できらきらと光をつくり輝いている。


周りは、なんだろう。もう酔いそうなくらいの色の洪水。


お嬢様であろう方々の華やかなドレスに髪の毛の色もカラフルだから、凄い。


男性は意外にも、そこまで派手ではなく控えめ。でも、きっと小さい箇所でお洒落にそれぞれ差をつけてるように見える。


はい。その中の私は、埋もれきっています。でも目立ちたくないからそれは大歓迎なんだけどね。王様、王妃様、王子様のお言葉が終わり若い方々は音楽に合わせ踊り始めた。


なんと生演奏。


楽器はピアノやバイオリンに似てるのもある。

私達は壁際に椅子がちらほら置いてあるので、私だけ申し訳ないが座らせていただく。護衛中だからとルークさんは立っているのだけど、しばらくすると話しかけられた。


「ドレスだと食事がしづらいと思いますので、とりあえず飲み物だけお持ちします」


甲斐甲斐しく世話してくれるのだ。マメだなぁ。騎士さんてこういう能力も必要なら私には到底無理だ。


「ありがとうございます」


お礼を伝えると、お待ち下さいと離れていくルークさん。


とたんに心細くなってくる。いけないなぁとため息をつきちょっと気を抜いた瞬間。


「あなたが使者様ですか。いや、随分可愛らしい。あのルーク副隊長が護衛してるからどのような方かと思えば」


男の蔑むような口調が頭上から聞こえた。


──誰よあんた。



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