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異世界の色  作者: 波間柏ひかた


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85/94

85.宰相さんに会う前に

「もう残りでょ? これも買うから安くして!」

「分かったよ! アンタにはかなわね~な」

「これ幾ら?」

「ちょっと! あれとってくれよ!」


「カエデちゃ~ん、何したいの~? そろそろマズイから帰ろうよ~」


「う~ん、もう少し」


今私は海の近くの市場にきている。

髪と眉は茶色に変化させておいたけど、念のためコジャレた帽子を被っている。何故ラウさんがいるかといいますとローズちゃんと会った後、単独で転移しようとしたらラウさんにバレ腕を捕まれた為一緒に転移してしまったのだ。


宰相さんとは、明日朝に会う事になっている。実はガインから戻ってすぐ頼まれ事をされたんだけど、乗る気がまったくせずスルーしていた。でも、私が宰相さんに頼み事ができたので仕方なく考えることにしたのだ。


「カエデちゃ~ん!」


ラウさんが本気で煩くなってきたので、ここまでにするか。


「わかりましたよ。次行きます」


「え~」


「大丈夫。今度はお城の中だから」


その後、私は魔術士俺様ダート君の研究室に転移し、夕食後にまた彼と話をし夜遅く、とある場所を借りてガサゴソ。


「もーこれでいっか」


「俺、交代時間過ぎてる~」


「とりあえず終わったよ」


ラウさんと部屋に戻ると仁王立ちのルークさん。夜遅いので庭でほんの少しだけ会話をした。


「まだ言ってないのか?」


ルークさんに背後から聞かれる。


「残り2日くらいに言う予定」


そう、私はルークさんだけにあと残りの滞在期間を教えた。


皆には言ってない。


なんかギリギリまでいつものままの関係でいたいから。ギクシャクしたくない。振り向きルークさんに言う。


「ばらしたら一生恨むからね」


「私の姫は怖いな」


おどけたように言うルークさん。


ルークさんは、この世界に残れとは言わなかった。


何も言わずいつもと同じ態度。ちょっと悲しいと思う私はずるいよね。


「明日朝準備あるから、もう寝ますね」


ルークさんに言い、私は暖かい部屋に戻った。






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