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異世界の色  作者: 波間柏ひかた


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71/94

71.私には難しい

私の杯もどきという言い方が悪かった。説明しなおしたら王子様が聞いてきてくれて、ガインにもあるらしい。


ミリーさんと舞の練習の際私は近隣国について少し教えてもらった。


この世界、私がいる近辺の信仰は意外にも自由だった。ただ信仰は、国により偏りがある。ヴィラスール神、ヴィラが最初に降り立った場所がヴィラスとされているので、やはりヴィラスが一番ヴィラを信仰している人口が圧倒的に多い。


ガインは、ヴィラも信仰しているけど、人型ではなく、神獣ガイヴァル、国旗にある牛のような動物も信仰していおりこの神獣は力を表している。


国旗を見るとそんな感じが伝わる。実際いるのかミリーさんに聞いたら、わからないとの事。

今度ヴィラに聞いてみよう。まあ参考程度の知識だし、実際みてみないとわからない。


そもそも私にとってヴィラは、ちょっと残念な美少女という感じで、神様と崇める気持ちは全くない。


さて、ヴィラスに戻る期限も決めてしまったので効率よく動きたい。


護衛兼案内役のデュラス王子に伝える。


「街中見学で貧富の差も見たい。学校も。次に農作物、特産品見れればよいかな。あと杯もどき。遠い場所からよろしく」


あとは。


「宰相さんか王様と話をしたいけど、きっと向こうから夕食のお誘いきそうだから、いっかな」


バスツアーのように行く場所を決めてみた。


「か~俺だけじゃ無理だから人集めてくる」


頭をガシガシ、物凄く面倒そう。でもダート君に似ているデュラス王子は、なんだかんだ言って手配してくれそうな気がする。


「よろしくお願いします?」


お世話になるので頭を下げたらまたガシガシ頭をかいている。


「カエデ相手だと調子狂うんだよな~」


ほら、名前で呼んでくれた。

意外に良い奴。


私は何故戦が起こるのかがわからない。


土地が痩せてれば他の国を手に入れればいいの? それとも王様が単なる制圧をしたいから?

または、海の近くの国を落とせば漁業や海路も得ることができ、更なる侵略、国が発展していく事ができるとか?


習ったのかもしれないけど、忘れちゃったよ。


今、私の頭の中は、体内の回路やら菌や人の部位、細胞の名前、調理方法、病気の際の食事療法そんなものばかりつまっている。


テスト前にしか勉強してこなかったツケが今きてる気がしてならない。


「行けるぞ」


戻ってきたデュラス王子の声で考え事を中断する。色々見て考えて出来る事をするしかないよね。


あれ?


私この世界で結構頑張って活動してないかな。

これらの事を履歴書に書けたらいいのに。そうしたら一社くらい採用してくれる所ありそう。くだらない事をふと思い笑ってしまった。


うん、まだ笑えてる私。


「カエデ! おいてくぞ!」

「ハイハイ」


さて、もうひと頑張りしますか。

私は足早のデュラス王子の後を追った。







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