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異世界の色  作者: 波間柏ひかた


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40/94

40.初めての攻撃魔法?


「暗くて何も見えないじゃない!」


再び扉が勢いよく開くと同時に、高く煩い声の後、部屋が先程よりずっと明るくなった。


「あなたなの?使者様とかいう胡散臭い女は!」

「はぁ」


だから眩しいんですよ。また少しすると目が光になれてきた。


「ちゃんと話なさいよ!どんくさいわね!」


座っていた私はその声の主を見上げた。

やはり最初に目がいくのは髪。ツインテールの明るいピンクの髪にラズベリー色の大きな瞳。

13、14歳くらいだろうか。お人形みたいに可愛い。


なんとなく分かった。


「あー噂のローズ嬢。そんな感じだなぁ。でも思ってたより幼い」


つい口から出た。


「ごちゃごちゃ煩いですわ!それより貴方、ルーク様のなんなんですの?!」


キンキン声が耳に響く。父親といい、騒がしいなぁ。ぼーっとして見えたのだろう。


「聞いてらっしゃる?! まぁ!」


ローズ嬢が興奮して私の服を引っ張り、そのせいで首迄覆っていた服のボタンが外れ、昨日ルークさんに付けられた跡が丸見えになった。


「こ、これはどうゆう事ですの?」


わなわなと彼女は体を震わせている。

どうって。


「不可抗力です」

「嘘おっしゃい!」


…力を使ったあと硬い床に転がされ、お腹も空いてきて私も苛ついてきた。

ほこりを払って立つ。


「ここへ来たことお父さんにバレていいんですか?かなり大声で話していますけど。勝手に来たんですよね?」


そうだ!1番聞かなければいけない事が!


「ここ何処ですか?」

「…あなた、本当になんですの!?」


またプルプルしてるよ。

こんな状況でなければ、着せ替え人形をしたいくらい可愛いい子だ。


さて、そろそろ私の疲労も限界だ。会話も成り立たないし、これだけ騒げば誰かくる。


腕輪に触れる。


「あなた、何を」


怯えるローズちゃんを無視。

今、真剣だからね。


「私とローズちゃんに防御、特に瓦礫に対して。ついでに近くにいる人達死なない程度に」


次、ルークさんの真似をして私は両手を合わせ中心に力を溜める。そして…そのまま上に放つ!


「えぃっ!」


つい声が出る。



かなり派手な音と悲鳴がした。大量の瓦礫と衝撃からか、舞う埃で何も見えない。しばらくすると。


…加減したつもりだったんだけど。


初めて攻撃魔法的な事をしたら、真上に満天の星空が見えた。


「えっと、他に人いたかな?生きてる?」


たとえ異世界でも殺人はちょっと重すぎる。


「あっ!カエデ様!」

「いたぞ!」


名が呼ばれ再び上を見上げると


「シャル君!」

「俺達もいるよー?」


シャル君やラウさんにルークさん、他の沢山の騎士さん達が私があけた穴から見えた。


「大丈夫~?あれ?足元の子は~?」


ラウさんが聞いてくる。


「噂のローズ嬢です。びっくりして気を失ってます。怪我は防御かけたのでないです!」

「了解~今そっち行くから待っててね。」

「はい!」


他の人は生きてるかな?

夜空を見上げる。

もう夜かぁ。

女子会楽しみにしてなのになぁ。




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