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異世界の色  作者: 波間柏ひかた


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25/94

25.神殿

神殿は一言で言えば、真っ白で大きかった。

大理石だろうか。通路に沿って太く大きな柱が立っている。


凄い数だ。


その柱には美しい花のレリーフが彫られ、天井は海外旅行で行った美術館のように高くアーチ状。通路の左右は庭のようになっており綺麗な花が咲いて無機質な白が緩和されている。

しばらく歩くと大きな両開き扉が見えてきた。

扉の前には昨日会った神官長が立っているのが見えた。


「お待ちしておりました」


私は神官長さんが神様ではないのかと思ってしまう。


白銀の腰まであるストレートの髪と薄紫の瞳。

肌は真っ白。背は、180センチはあるかな。

女性と言われても違和感がない。


あれ?


「髪が」


所々三つ編みになっている。


「先程まで子供達の所に行っていたので遊ばれました」


ふふっと笑う。


「神殿では、身寄りのない子供達を援助しているのです」


何も知らない私に教えてくれる。笑うと柔らかい表情になって少し距離が近づいた気がする。


「ではこちらへ。護衛の方は」

「申し訳ないが入室を許可してもらいたい。昨日の事もあるので」


ルークさんが神官長さんに言った。


「わかりました。どうぞ」


意外とあっさり許可が出て私達は部屋の中に入っていった。


中は思っていたより狭い。マンションのリビングくらいだろうか。部屋の中央に杯をとても大きくしたようなものがでんっと鎮座していて

中には水が張られていた。


「この部屋は特別なのです。この造りと同じものがこの世界の何ヵ所かに存在し、全て繋がっていると言われております」


神官長様は杯もどきに近づきながら話を続ける。


「私たち高位の力を持つ者がここでヴィラスール神に祈りを捧げます。ヴィラスール神から分けていただいた力がこの水に入り、この水は聖水となり主に治癒に効果があります。」


しかし、と少し神官長さんの声のトーンが低くなった。


「知っているのは王だけですが、最近この聖水の効果が弱まっております」

「それは」


ルークさん達かなり焦ってます。

多分わかっていないのは私のみ。神官長さんが私を見て説明してくれた。


「高度な治癒魔法が使える人間は少ないのです。戦などの際、私達神官は戦う事はしません。ただし傷ついた方達は敵味方関係なく神殿内で治療します。普段でも具合が悪い方などの治療も受け入れてますので事態は深刻です」


うーん。

私はどうしていいのかわからない。


「とりあえずヴィラ様と話をしてみます」


これしかないでしょ。

あれ。


「ヴィラ様と話す時いつも寝てるときなんですが…」


どうやって会うの?


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