22.反省
「やってしまった感半端ない…」
お城の借りている部屋のベッドで私は頭を抱えていた。
今はお昼過ぎ。
力の使いすぎで安静を言われているけど神殿に行くのでそろそろ準備をしないといけない。
昨日の残念な出来事の数々を思い出す。
加減もせず初めて力を派手に使って、気分が悪くて庭に案内してもらったまでは、いい。その後だよ問題は。
泣いてルークさんに八つ当たりしたのに、
怒りもせず、抱き締められ、頭を撫でてくれ寝てしまい…。触られるの嫌なのに、大きな手でゆっくり撫でられるのはむしろ落ち着いて気持ちよかった。
…ルークさんいい匂いしたなぁ。
香水かな。
「って、違う~!」
振り出しに戻り私はまた頭を抱えた。
「カエデ様。起きれそうですか?」
マリーさんが、うんうん頭を抱え唸っている私を心配してくれる。
「大丈夫です。用意しないとですね」
私はむっくりと起き上がった。
「先にお髪を整えますね」
ベルさんが言いキビキビ動く。
「お願いします。昨日は綺麗に結ってもらったのにすみませんでした」
そうだ。
ベルさんにも悪い事したなぁ。
皆にお世話になりっぱなしだ。
昨日夜会で切った髪は、襟足辺りで長さがバラバラになっている。マリーさん達は、私の仕度をしてくれながら
「それにしても、ルーク様が護衛についていながら何をやっていたのでしょう!」
「そうですよ!髪を切らねばならない事態になるなんて!」
「こんなに短くなってしまい悲しすぎます!」
あぁ。
ルークさんがボロクソに言われている。
すみません。
悪いのは全部私です。
準備が整った頃迎えがきた。
「失礼致します」
気まずいなあと思いながら、座っていた私は顔を上げてみると。
ルークさんの後ろに二人の男性。
また違うカラーのイケメンが増えた。




