第四十二話 併進
山陽道の信勝、山陰道で秀孝がそれぞれ侵攻開始。
伯耆・美作・備前、そして備中北部を手中に。
この過程で、戦国大名・宇喜多が滅亡。
謀将・宇喜多直家は危険だからな。
特に信勝に言い含めて、早々に潰して貰った。
全力で。
連動して信忠と信益も侵攻開始。
東伊予と東土佐を奪取。
土佐の長宗我部は降伏し、伊予の河野は徹底抗戦の構えを示す。
毛利との繋がりで明暗が別れたな。
どちらが正解とは、一概には言えないが……。
* * *
四国征討完了まであと少し。
残りは若い者と、信興・信包に任せて大丈夫だろう。
そんなところに、紀伊平定のお知らせ。
お疲れ様!
中国地方も、これまた一旦停止して次への準備に余念がない。
お陰で俺も信長も、安心して都に帰ることが出来たよ。
* * *
帰ってきたら、対上杉についてちょっと会議。
上杉家が治める地域は越中と越後に、信濃北部をちょっとと、上野国も少し。
能登国は、その影響を強く受けてはいるものの、一応独立してる。
飛騨国も同様。
今までは上杉家を刺激しないようにしてきた。
でも、領国が接してしまったし、武田も滅ぼしちゃったし、もう無理だよね。
仕方がないから能登国と飛騨国に侵攻しよう!
幸い、どちらにも織田家と通じる家があるから名分はある。
信濃国は、武田の残党討伐で北上。
場合によっては上杉とぶつかることもあるだろう。
そして、信濃方面で上杉に動きがあれば。
越中への乱入も視野に入れる。
そんなことをしながら、上杉謙信の頓死を待つ。
ぶつかる可能性は当然あるが、出来る限り避けたい。
人材にしても物資にしても、浪費は良くないからね。
まあ、上杉向けの施策はこんなもんか。
あとは、戦バカが死んでから本格侵攻だ。
それまでは準備に留めておきたいもんだが、どうだろうねー。
* * *
西は西で頑張ってるし、北陸も色々画策した。
甲信を治めることが肝要とは言え、その先も考えとかんとなー。
今川家は既に敵じゃない。
ただ、北条家との兼ね合いがある。
そう、北条家だ。
関東一円を支配する、毛利家並みに大大名。
彼の豊臣秀吉が如く、天下統一の総決算とばかりに攻めないと討伐は難しい。
そんなこと、今の時点じゃ不可能だ。
ならばどうするか。
もう、仲良くしちゃえばいいんじゃね?
関東の雄たる北条家だが、その関東において敵は多い。
そしていつぞや聞いた噂では、中央にはあまり興味がないとか。
あくまでも関東の覇者で在りたいと、そう言うこと?
その辺りを見極めた上で、対応をしないといけないね。
それに。
小田原北条家と言えば、風魔だよね!
出来れば召し抱えたいけど、流石に無理かなぁー
* * *
そういえば、武田のお抱え忍者(仮)も拾っておいた。
三ツ者とか言う、技能集団みたい。
いや、なかなか有能だよ。
宗政に任せたから、有意義に使ってくれるだろう。
宇喜多を潰し、長宗我部を潰さないことに深い意味は有りません。
能登国の名分は長、飛騨国は姉小路ですね。