第二十三話 参州
さてさて。
今現在、一体何がどうなっているのか。
説明しよう!
簡単にね?
* * *
今川義元の属国として扱われていた三河国。
桶狭間で義元が討死。
三河国、大騒乱。
松平家次が、三河国の覇者(仮)予定となる。
以上!
* * *
徳川家なんて存在しなかったんやっ
松平家次は、誰かさんの助言と支援を元に三河国内を席巻中。
降る者には寛容に、対抗する者は厳格に対処しながら。
これまた誰かさんの推挙で、三河守護代に就任したのだー!
そして今、三河守護代・松平家次は、虎視眈眈と三河の完全統一を狙っている。
これが現状さ!
* * *
ここで三河織田家を創出し、更なるテコ入れを図る。
そしたらもう、治まることでしょ。
織田家の元に、ね。
因みに、松平家次は織田家の一門として扱うから何も問題ない。
三河が収まれば、次は遠江国。
斜陽の今川家だが、まだまだ影響力は保ってる。
そこで俺は、今川家との和睦を考えてる。
駿河の向こうに居る、北条家のことを考えた上でのこと。
色々難しいだろうけど、まあ策は幾つかあるし。
何とかなるさ。
仮想敵国は甲斐の武田。
これを出来るだけ食い止めて、時間を稼がなきゃいかん。
で。
遠江国には、教育完了した斯波義銀を入れようと思ってる。
実際に赴任させる気はないけど。
普段は尾張で、夫婦睦まじく暮らして貰うよ。
状況によっては、西に東に大忙しとなるだろうけどね!
* * *
そして、今回のお客様なのだが。
吉良義昭
斯波義銀が、過去に若気の至りで結んだ相手でもある。
ハッキリ言えば、今川以上に斜陽の名門だ。
自分でもそれは理解してるのか、松平家次を通じて声を掛けたら応えてくれた。
傀儡になりませんか?ってね!
本領安堵と、権威付け。
これが条件。
傀儡は言いすぎだけど、権威欲は程々にしないと、身を滅ぼすよ?
そんな脅しも付けて、邂逅は無事に終わった。
まあ。
尾張に呼びつけて、やって来る位だから大丈夫だと思うけどね。
* * *
吉良義昭に権威を付けて、松平家次を守護代に。
其の下に、織田信成、水野信元、松平重忠を配置。
この五名で三河を抑える。
そして吉良にも、織田の血を入れる。
これで、三河は大丈夫!
ん?
松平家康?
ははは。
何の事だか判りませんなぁ。
まあ、遠からず全て片付くだろうよ。
あ、そうそう。
松平重忠ってのが、桶狭間の頃に拾った松平の分家だよ。
こっそり面倒見続けてた甲斐があったね!
時折、織田家重臣や同年代有名人の出番が…、と言ったご意見を賜ります。
誠に申し訳ありませんが、一部を除いて出番は殆どありません。