表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冷遇武家に転生した俺は下剋上を成し遂げる  作者: 山根丸


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/6

 そういえば御屋形様がどうとか言ってたな。


 俺は先ほどの巨人を思い出し、うなずいた。


 ひとまず御屋形様とやらに会ってみるか。


 決意を胸に襖に手をかけ、ぴたりと止まる。


 ・・・御屋形様ってなに?


 主のこと?


 どこにいるのそれ。


 ・・・


 あんの巨人っ!呼びに来たんだからそのまま案内しろよっ!


 なんでそのまま行っちゃうかな。


 そんなんだから「いやー最近の若者は指示待ちが多いねえ。私が若いころは・・・」なんてバーコード禿が頭に乗るんだっ。


 ぷんすかと怒りながら場に立ち尽くす。一人の悪意あるバーコード禿のせいで善良な禿の皆さんまでバッドイメージを被るのである。まったくひどいもんだ。


 ・・・いや、そうじゃない。そうじゃあないぞ。


 ぶんぶんと首を振って、俺は襖に手をかける。


 御屋形様がなんだか知らないが、どう考えたって偉い名前だ。なんせ「様」とついてる


 少なくとも呼びにきているのだから、行かなくてはならない。


 とりあえず、外に出よう。


 襖を開ける。


 あ、あけようと。


 あ、あれ?


 襖開かない。


 重い。


 幼子の可愛らしい筋力だと襖すら開けられないのである。


 ぜえはあと肩で息をしていると、ひとりでに襖があいた。


 不愛想な巨人がこちらを見下ろしている。先ほどの奴とは別人のようだ。


 とりあえずにっこりと笑みを浮かべておく。


「・・・ご案内いたしまする。こちらへ。」


 不愛想な巨人は控えめな声量で俺を誘導する。


 ほっと安堵の息を吐いて、俺は彼の後ろについて行った。



なかなかいい運動になった。


くねくねと曲がる道をひたすらに歩き、いよいよ足がぷるぷるしてきたところで無口な巨人は足を止めた。


動線のことをガン無視したくそ設計である。


きっと建てる際に施主があれこれ口出ししたのだろう。


文句の一つでも言ってやろうか。


と、思っていたのだが。


ごくり、と唾をのむ。


あらゆる感情が吹き飛び、恐怖だけが身体を支配している。


分厚い襖と、その左右に控える二人の男。


教科書に出てきそうな完全武装の武者が二人、異常な眼光で俺を見つめていた。


・・・怖い。


ふるえる身体をなだめすかす。


意味のわからない展開の数々に、俺の処理能力はパンクしていた。


すうはあと呼吸を繰り返し、進む。


無口な男は一歩後ろのまま動かない。


行け、ということだろうか。


刀に手をかける両脇の武者におびえながら、俺は襖に手をかけた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ