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第3話 僕の青春高校二年生編 後編 離れていく距離

2学期になった


ひかりさんにあったので声をかける


僕「ひかりさんおはよう。久しぶりだね。元気だった?」


ひかり「う、うん。元気だったよ」


よそよそしく答えてくれた


会話はそこで終了した


僕は違和感を覚えた

いつものひかりさんじゃない。でも、体調が悪いってわけでもなさそうだった


そこからひかりさんが気になり、授業中も様子を見ていたが


やはり様子がおかしい


友達に聞いてみた


僕「何か今日ひかりさんの様子おかしくない?」


「そう?いつもと変わらないけど」


他数人にも聞いたが皆同じような意見だった


1週間後、その理由が判明した


クラスの男子で緊急会議を開くことになった


ひかりさんに彼氏ができた


「ひかりさんに彼氏ができた」


その事実だけで全身から力が抜けていく


絶望していくのが分かる


他の男子たちも同様だった


何でも彼氏は他校の生徒らしい



「何でどこの馬の骨とも分からないやつにひかりさんをとられなければいけないんだよ」


「そうだ、そうだ」

みんな同じ気持ちなのだろう


「おい僕、お前今まで何やってたんだよ!!」

一人の男子が声を荒げる


「この中で一番ひかりさんと仲が良かったのはお前だろ」


「そうだそうだ。まだ僕だったら納得できたし、オレたちも諦めがついたのに」


「お前はオレたちの代表だったし、最後の希望だったんだ」

次々と同意していく


僕「ごめん・・・」

ただ謝るしか出来なかった


結局雰囲気のくらいまま緊急回は終了した


もうひかりさんのことは忘れよう

僕は決意した


バスケに集中しよう

僕にはバスケがある

僕はキャプテンなのだから

色恋にうつつをぬかしてる場合じゃない


先輩たちが引退し、僕らの代になると僕がキャプテンになってしまった


高校から始めたこともあり、相変わらず技術はない


キャプテンになってから練習量を増やしていた


何かを得るためにはそれ相応の対価を払わなければならない


僕にとって今、一番大切なもの

それはひかりさんとの時間だ


上手くなるためひかりさんと話すのをあまりしないようにしよう


そう決心した

バカけているが



何かを得るには何かを犠牲にしなければならない


当時の僕はそう思っていた


もっと違う方法をとっていればまた違ったかもしれない


次の日からひかりさんとは必要最低限の会話しかしなくなった


毎日のようにやりとりしていたメールも送らなくなった


1年以上かけて縮めたひかりさんとの距離はウソだったかのように遠くなっていった


寂しく感じたが、そう思う度にバスケにうちこんだ


幸か不幸かそれで結果が出てしまった


バスケが上手くなっている実感は全然なかったが


ガベージタイムしか出番がなかった僕はメキメキプレータイムを伸ばして行った


シックスマンとして定着した僕は試合によってはスタメンよりプレータイムを得た試合もあった


このことから自分の考えは間違いじゃなかったと感じ


より一層バスケに集中した


ひかりさんと久しぶりにやりとりしたのは10月の文化祭だった


ウチのクラスは出し物でダンスをすることになった


しかし、僕はダンスが苦手で所謂ロボットダンスになってしまうのだ


クラスのダンス部がマンツーマンで指導してくれたが


ダメだった


クラスの出し物をめちゃくちゃにしたくないので必死に練習した


文化祭前日


僕の机に文字が書かれてあった


「頑張れ」


僕は一瞬で確信が持てた


ひかりさんだと


すぐにひかりさんにメールした

「頑張れってあれひかりさんでしょ?」



「バレたか(笑)頑張ってね」

すぐに返信がきた



「ありがとう」



今までからしたら短いやりとりだったが嬉しかった


ひかりさんと話過ぎないようにするのは継続するが


好きでいる気持ちは持ち続けよう

そう思ったのだった


月日が流れ1月の修学旅行


僕たちはカナダに向かった


男子たちは金髪の美人さんがいっぱいいることで


テンションが上がっていた


姉妹らしき金髪美人が目の前を通った


イケメン「すごい美人だな。姉ちゃんの方ヤバいな」


イケメンが同意を求めてくるのが


僕「そう?妹の方も将来有望かもよ?」


と返すと


イケメン「お前ロリコンかよ」

って返ってきた


「ねえねえ何の話?」


ひかりさんの方から話かけてきた


「何でもないよ、大した話じゃないし」

あわてて隠した


ひかり「そうなの?何か将来有望とか聞こえたけど」


僕「気のせいだよ、気のせい」

無理矢理誤魔化した



ひかり「まぁいっか」

ひかりさんが戻って行った


ひかりさんの雰囲気が少し戻ったように感じた


完全に以前のひかりさんって感じではなかったが


久しぶりに話せて嬉しかった


ひかりさんが彼氏と別れたらしい


それを知ったのは修学旅行が終わってからだった


ひかりさんが彼氏と別れたからといって男子たちがまたひかりさんにアタックすることはなかった


「オレたちにひかりさんは落とせない」


「だな」


「彼女は難攻不落だよ」


諦めていた



諦めて他の女子と付き合いカップルが増えていたので


以前のようにはいかなかった


僕自身もひかりさんと話せるのは嬉しかったが


バスケに集中するため

会話はほとんどしなかった


2月、職場体験


僕とひかりさんの進路を決めるターニングポイントになった


僕もひかりさんも場所は違うが幼稚園を選択した


僕は昔から子どもが好きだったし、保父さんに憧れていたので


幼稚園にしたのだ


幼稚園に訪問あいさつに行った


僕「こんにちは△高校の僕です。よろしくお願いします」


園長「はい、よろしくね。△高校って確か、国際科があるんだよね」


僕「はい、僕は国際科です」



園長「そうなの!今、ウチは英語を教える先生がいなくて、良かったら最終日に英語を教えて下さい」


僕「頑張ってみます」

即、返事をした


僕はそれから頑張って準備をした


そして、幼稚園を体験して子どもが本当に好きなんだと実感した


最終日、上手くいかないこともあったが

楽しく子どもたちと英語遊びをした


これが仕事だったらって思えた


職場体験から数日が経ちレポートを提出しに行ったらひかりさんがいた


ひかり「僕君、職場体験どうだった?」


僕「子どもたちと一緒に遊べて楽しかったよ。英語もやらせてもらえたんだ」


ひかり「そうなんだ、私ピアノが好きで将来音楽関係に進みたいと思ってたんだけど」


僕「ひかりさんピアノ上手だもんね」



ひかり「ありがとう。私が弾いたピアノを子どもたちが一緒に歌ってくれてとっても楽しかったんだ。私、幼稚園の先生になろうかな」


僕「僕も子どもたちに英語を教えてる時、すっごく楽しかったんだ。僕も子どもたちに英語を教えたいって思った。調べてみたら幼稚園の先生とは違うけど児童英語教師って言うんだって」


ひかり「!!それいい!!すっごくいいよ」


ひかりさんはすごく賛成してくれた


ひかり「じゃあ私が幼稚園の先生になって僕君が子どもたちに英語を教える。お互いに頑張ろう!!」


僕「いつかひかりさんの幼稚園に教えにいけたらいいな」


こうして、僕らはお互いの夢を語り合いモチベーションをあげることができた


次の日からまた以前のようにひかりさんと話すように・・・・・・・・・・



なんてことはなかったが

僕らは夢に向かって頑張っていた



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