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3度目の失神

気を失っていた間に綺麗にしてもらったようで先程来ていたものとは違うパジャマを着ていた。

 お世話になった方には、申し訳ない気持ちでいっぱいだ。


 「あら、起きたわね」

 ベットの横にあった椅子に女性が座っている。黄色の明るい髪色で背中まであるロングの髪に鼻筋が通ったお目々ぱっちりの白いワンピースを着た、お姫様のような人がこちらの様子を伺っている。


 「はい。ご心配をおかけして申し訳ありません」

 看病してもらったことに感謝をすると、意外にも声のトーンが何段階か下がった冷たい言葉が返ってきた。


 「あなた誰?」

 もう1度、漏らしそうなくらい縮み上がる。


 「え、実は、そのですね・・・」

 この質問への想定問答は持ち合わせていない。パニックで続く言葉が出てこない。

 観念して記憶が無いことを打ち明けることを決意する。

 

 「実は、墓地で目覚める前の記憶がありません。自分が何の病気と闘っていたのかも分からず、看護師の方に教えてもらいました。この部屋のこともなぜここにいるのか分かりません」

 本能的に向き合ってる女性には、逆らってはいけないことを体の震えから感じる。

 どうやら精神は無くても、身体が覚えてることはありそうだ。


 「・・・私が分からないの?」

 物悲しそうな気落ちした声が返ってきた。

 窓ガラスに映った自分の顔を思い出すに、髪色や顔の感じはよく似ていた。


 「お、お母様ですか?」

 相手の様子を伺うように尻すぼみに声が小さくなる。

 それを聞くと、目の前の女性は手を“パンパン“と2回叩いて外から人を呼ぶ合図をする。

 すると部屋のなかに深緑の髪色のロングで肌の浅黒い筋肉質な男性が入ってきた。


 「ガンナー、この子記憶喪失のふりしてお漏らしの罰から逃げようとしてるわ。姑息だからいつもより強めにお仕置きして頂戴」

 さっきまで、体調を心配してくれていたお母様?がご無体なことを言い出す。


 「はい、奥様」


 「いや、本当なんです。あなたのお子さんは記憶喪失なんですよー」

 ガンナーと呼ばれた男性がすぐに私を横抱にして部屋を出たので魂の叫びは届かない。

 この世界に来て3度目の失神をこの後、すぐにした。


 ◆


 “どうやら大変な世界に女神様に派遣されたようだ。この短い間に3度も失神させられたことは過去の経験には無い。まだ、1mmも進んだ気がしない。先は長い“

 昨日は、まだ体調が回復していないのでベットで流動食を食べて寝た。トイレの場所は、優しそうな犬耳の獣人さんを見かけた時に聞いた。なんかファンタジーな感じがした。


 この後、お見舞いに家庭教師の先生が来てくれるらしい。

 今日こそはこの世界での理解者を作りたい。病室に花を持ってきてくれてた子にも会いたい。

 すると遠慮がちにノックがされて部屋に2人入室してきた。


 「本当にまた会えて嬉しいわ」

 

 “大きい方の女性が先生か“


 修道服を見てるので髪色は見えないが優しそうな雰囲気の人だ。

 その後ろに隠れて顔だけ出してこちらを伺っているのが、お花の子のはずだ。金髪を伸ばした可愛いと言うより、綺麗という言葉が似合う女の子だ。白色の半袖にデニムのオーバーオール姿がよく似合っている。


 「ええ、お見舞いありがとうございます。屋敷内を散歩できるまでに回復しました。今日は、先生に相談に乗って貰いたくてお待ちしてました」

 お母様とのやりとりを再現するつもりはない。できることは先に白状して助けて貰うの1択だ。


 「随分と今日はお利口さんなのね。いつも今日の感じなら嬉しいわ」

 

 “どうも雲行きが怪しい。何か間違えたか?“


 「先生、信じてください。棺桶から死に戻ってからそれ以前の記憶がありません。

  母に話しましたが、いたずらと捉えられて信じて貰えませんでした。

  実は、先生のことも今日事前に聞かされた内容しか分かりません。困っているので助けてください」

  魂の叫びとでも言うのか、必死の思いで本当に困っていることを伝える。


 「・・・分かりました。すぐには信じられませんが、言葉使いが全然違います。悪戯する気配もありません。私でよければ相談に乗りますよ」

 笑顔で応じてくれる。マジ天使だ、神様だ。

 面会予定時間は短い予定だったが、先生と女の子に椅子を勧めて話をする体制に入るのであった。

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