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✒ グレイルシー教会 6 / 地下室 3


玄武

「 そろそろか 」


 扇子をパタパタと扇ぎながら、げんが呟いた。


衛美

げんなにが『 そろそろ 』なの? 」


玄武

「 本体のお出ましだ。

  この戦闘はしょう(しょう)長引く 」


衛美

「 えっ?

  本体??

  あれが本体じゃないの?? 」


厳蒔弓弦

えいには全てが見えてないからな。

  分からないのは仕方無い 」


衛美

づるさんもが本体じゃないって分かるんですか? 」


厳蒔弓弦

「 あの野良式神は大した事ないんだ。

  厄介なのが出てる… 」


 厄介な野良式神??


 確かに……あの野良式神は一方的に攻撃を受けているだけで、反撃を一切してない。


 く考えたら、反撃してないなんてわよね?


 暫くすると、式神達とづるさんの攻撃を受けていた野良式神が消えてしまった。


 式神達は雄叫びを上げて勝利を喜んでいるみたい。


 恐いわぁ…。


玄武

るぞ!

  式神達よ、戦闘配置に付け! 」


 げんは持っている扇子を広げた手を前へ伸ばすと、バチンッと扇子を閉じた。


 式神達は素早く動くと戦闘配置に付いたみたい。


 従順ねぇ。


 あんなに殺気立ってて危険極まりない式神を達を素直に従わせられるなんて、流石は統括式神ってところかしら?


玄武

づる、結界陣を張るぞ! 」


厳蒔弓弦

「 分かった 」


 ──結界陣って言うのは、野良式神の行動範囲をせばめる魔法陣なの。


 必要以上に私達に近付いてれないようにする為のもので、弱体化させたり、素早さを奪う効果もあるの。


 ────パンッ!


衛美

「 ──痛っ!? 」


 頭の中でなにかが弾ける。


 実際に弾けてるわけじゃなくて、弾けてるような音が聞こえるだけなんだけど、頭の中に痛みが走る。


 声じゃないのはがたいけど、頭の中で「 パンッ 」って音がするのも、かなり辛かったりする。


玄武

「 ──げん……、頭の中が痛い…… 」


厳蒔弓弦

じゅかにあるのか? 」


玄武

「 いや、今から現れるのだろう。

  既にあるなら、えいと共鳴を続けている筈だ 」


 「 今から現れる 」ってどういう事なの??


 もしかして、野良式神がじゅを持ってるって言うの??


玄武

「 ──お出ましだ。

  づる、矢を射れ! 」


 私には白い物体にしか見えないけど、げんづるさんには現れた野良式神の本来の姿が見えているのよね?


 …………一体どんな姿をしているのかしら??


 気にはなるけど、見たくはない。


 げんの合図でづるさんが弓矢を射ると魔法陣に矢が吸い込まれて、結界陣が発動した。


 から始まった野良式神との戦闘は割愛したいと思うの。


 いや、もう、壮絶過ぎる戦闘だった事もあって、私に説明するのは無理です。


 死体捨て場だった事もあって──、沢山の遺骨が起き上がって、私達に襲い掛かってたのは言う迄もないわよね?


 全部、式神達が倒してくれたけど。


 げんづるさんは協力して、本体をなんとか倒してくれた。


 結界陣を張っていたお蔭もあって、野良式神の攻撃が私達に当たる事はなくて、無傷で倒す事が出来たみたい。


 野良式神が強かったのは、じゅを取り込んでいたからみたいなの。


 げんるから、40ぷんって短時間で終わった戦闘だけど、退魔師達だけだと長期戦になるみたい。


 仮に長期戦になっとしても必ずしも倒せるとは限らないみたい。


 全滅するかも知れないし、全滅を避ける為に仲間を(犠牲)にしてげないといけない事もあるらしいの。


 陰陽師は式神を(犠牲)に出来るけど、退魔師は式神を使役する事が出来ないから、仲間を(犠牲)にして逃げるしかないみたいで……。


 退魔師って命懸けなのね。


 だから、仲間を(犠牲)にしたり、全滅したりする事を避ける為に、身の丈にあった依頼を受けるようにしないといけないみたい。


 全滅は自己責任になるからなんの保証もされないんだって。


 私……退魔師じゃなくてかった。


 づるさんのた退魔師チームも全滅を避ける為に、仲間を(犠牲)にしてげた事があるのかしら??


 なにはともあれじゅの回収が出来てかったわ。


 回収の出来たじゅは、げんが式神の麒麟へ預けてくれたから、私の頭の中で音が弾ける事はないから安心してる。


衛美

「 これで取り敢えず、暫くは教会で怪奇は起きないのね 」


玄武

「 そうだな。

  転移陣で外に出る 」


衛美

「 うん♪ 」


厳蒔弓弦

「 地元の長へ事情を話にいかなければな 」


玄武

「 信じるとは思えないが、話すだけ話しておこう 」


 げんは実体化をいて、転移陣を発動してくれた。

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