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全裸転生 異世界兵法伝。  異世界で最強は兵法でした(短編版)

作者: くろねこ

 歴女で旅行代理店勤務の草井くさい満子みつこ29歳は、流行り病の肺炎で死亡してしまう。

 気が付けば、彼女は殺風景な何もない白い空間に立っていた。

 周りには、数十人の老若男女。

 一体何が起きたのかとだれもがパニくる中、白衣を来た天使が上空より舞い降りた。

 そして彼女は人々に説明を始める。


 あなた方はお亡くなりになりました、そして、生前の行いにより様々な異世界に転生して頂きます、と。

 言い終わると女神は、一人一人に転生先を言い渡し、異世界へと落としていく。

 ミツコの転生先は、『人々をあおって旅行商品を売りつけ、疫病を広めた罪』で、ヒロインや悪役令嬢が謀略を巡らせる過酷な世界だった。


 お客に、ツアー旅行を勧めることは、旅行代理店につとめる満子の仕事。

 『自分は上司の指示に従っただけ、自分は悪くない』、と主張するが、女神は聞いてくれない。

 それどころか、異世界へと落とされる……という段階になって、草井は『アンタには、血も涙も、ムネすらもないのね!』、と捨て台詞を吐いたため、更に事態は悪化して、チート能力や服はおろか、ムネすらないすっぱだかで、魔物の闊歩する過酷な世界への転生させられてしまう。


 彼女の転生先の密林。

 そこでの生活は、フクやフロはおろか、食べ物すらない満足にない状態で、最弱の魔物から逃げ回る日々と言う過酷な物だった。

 数か月フロも服もない生活が続き、ふと自分の股間を見たとき、彼女の脳裏に忌まわしき幼少期の記憶がよみがえる。

 ーークサマン、という忌まわしきあだ名を思い出し、同時、自分の苗字の由来をも思いだしてゆく。

 『草井とは、草のかかった井戸、――つまり、罠を意味しており。

 草井家とは、代々、兵法家として名をはせ、軍師として活躍してきた家系である、と』


 そこで彼女は自分の才能、『兵法の才能』に気がつき、彼女の無双が始まる。

 まず、落とし穴を掘り、『陥穽の計』で彼女の宿敵である最弱の魔物であるゴブリンを撃破。

 次に辿りつた村では、襲撃してきたゴブリンの群れを村に誘い込み、火を放って全滅させるという『関門捉賊の計』で撃破。

 そこで満子は少年に出会うが、その少年は、この国の王位を追われた最弱と呼ばれる王子だった。

 その後、彼女は村での満子の知略に感服した王子に三顧の礼で迎えられる。

 丁度その時、王子への刺客がムラに来るが、彼女は無中生有と李代桃僵の策を用い、

 「素っ裸でも、生きた者勝ちよ」、という満子の言葉に、王子は財宝や高価な服だけを刺客に奪わせ、その隙に二人は すっぱだかで辛くも村から逃走成功する。

 しかし、逃げ延びた村では悪村長が傍若無人をふるっていた。

 そこでミツコは、調虎離山と借屍還魂の策を用い、村に居た引退した老聖騎士と共に悪村長一味がムラを離れたすきに、二人は村の主権を奪還する。

 そして、村を拠点にミツコは、その後も王子を軍師の様に数々の計略で助け、こうはいした国を統一に導いたのであった。


 だが、後の世では彼女は、

 『上屋抽梯の計(ハラボテ)』を、王子に仕掛けていたたのが判明し、『性女』、とも呼ばれ、長く愛されたともいう。


 

 

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― 新着の感想 ―
[良い点] 題名に惹かれてしまった…… [一言] 『全裸転生』!? あっ、まずい。 新たな扉が開きそう……
2021/03/24 19:57 退会済み
管理
[良い点] 戦略シュミレーションゲーム好きの私としては大好きな題材です。 ピンチの時に、王子と素っ裸で逃げ出すというエピソードもいいですね。 書き方にもよると思いますが、どのような策を用いてピンチを切…
[良い点] なろうでは、不遇スキルといいつつ結局は序盤から無双している……という作品が多い中、本当のレベル1、真裸から始まるものは珍しく、わたし個人的にはとても好きです。 非力な主人公の頭脳戦、いいで…
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