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〇〇妖精リッカの事件墓・戦力の謎

 迷宮都市アザナエル。

 この街では多くの愚か者が一握りの金貨のために命を投げ捨てる。

 言い方を変えよう。大漁だ。

 私たちのパーティは今回も多くの戦利品を持ち帰り凱旋する事ができた。


 何が気に食わないのか、私たちの稼ぎ方を教えてあげてから、迷宮入口の管理官がやたらと私達を睨むようになった。ピュアっこなんだね☆

 人を襲うやつらは昔からいたのにね。まぁ、そういうやつらは街に戻ってはこないし、迷宮内に住んでいる者同士で争って消耗し、消えていく。私たちは悪いことはしていないので堂々と街に戻り、旨いものを飲み食いしてぐっすり安全に眠る。だから私たちはいつも最高のポテンシャルを発揮することができるのだ。


 迷宮の中に入り、適当な中層をウロウロする。いつものように、私がランタンを抱えてフラフラ飛び、細いのと樽と獣人が薄暗がりの中を歩く。

 このフラフラ飛ぶのが鬼火と間違える原因だって管理官に文句を言われるが、それなら一抱えもある熱源をぶら下げて見て欲しい。当然だが熱は高いところに向かう。ランタンをぶら下げている私は熱くてたまらにのだ。だから左右に振りながら熱を逃がしている。仕方ない事なんだよ。


「なら、他のものが灯りを持てばいい!」

「前衛に盾を手放せというの?」

「貴重な魔力を灯りに使えという命令かい? それとも杖を手放して灯りを持てって?」


 私たちと戦って逃亡した探索者が迷宮管理官に訴え出て、苦情を入れられたりもした。

 こんな馬鹿な訴えにいちいち対応しなきゃいけないなんて、管理官さん可哀そう。そういってラワーヌが心から同情して酒瓶を差し入れたら、なんか暴れてた。ツマミが無かったからだろうか。ラワーヌが人に奢るなんて、本気で珍しいのに。


 新人や、一部のピュアっこに嫌われながらも、熟練の探索者は私たちを責めない。責められないのがわかっている。言ってしまえば、迷宮では油断した奴が悪いのだし、弱いのが悪い。


 そして今日もいつものように迷宮に潜ったのだが。ちょっと様子が違った。


「ラワーヌ。勿体ないけど明かりの魔法かけといて。あとサイオーガは守護を」

「ん」

「かけたぞ」


 理由をいちいち尋ねたりはしない。みんなプロなのだから。私が言う事には意味があるってちゃんとわかっているのだ。信頼って素敵だね。


 長い直線の通路に差し掛かった時、曲がり角の奥から煙玉が投げ込まれた。

 視界の通らない中から、弓が撃ち込まれてくる。明確な殺意を感じるよ。


 どこの分岐路から仕掛けられていたのか。背後からは大勢の足音が聞こえる。

 前衛の戦士達が盾を構えて壁を作り、余計な攻撃は行わずにガード。後衛を守る肉の盾となり、その向こうから雨のように矢と魔法が降り注ぐ。


 うん。挟み撃ちってやつだ。こっちの弱点を明確についてきたね。

 弱点っていうのは、人数が少ないって言う事。手数も少ないし、魔法のストックもパーティ全体で考えると少ない。そして何より瞬間最大火力が少ない。


 けれど、向こうはふいを打ったつもりなのかもしれないけれど。もちろん私たちは生還したよ。


 さて、ここで問題。魔法の使える前衛と、頑丈な司教、魔法使い。そして妖精。

 この貧弱なパーティでどうやってこの苦境を乗り越えたか、わかるかな?

 あと、この戦いの後で起こった、とても困った事態についても、わかるひとはわかるんだろうな。

すっかり投稿し終わってたつもりでいましたが、ふと見たら二話までしかないじゃないですか!

いやー、びっくりしましたね……

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