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シタタカな別れ

愛はしたたか

好きな人に寄り添うために

努力する


学校の遠足

っていう年令でも

学年でもないけれど


お弁当を作って

一緒に食べようと思って

純粋な気持ちで


あなたは

予想外の出来事に

戸惑い

母が作っというお弁当を

わたしに渡し

かわりにわたしのお弁当を食べてくれた


東京では

お互いの住む町の中間で

待ち合わせしたけれど

なんだかぎこちなかった

わたしはあなたが精一杯だったことには

気づかず

なんとなくの不平等を責めた

言葉には出さなかったけれど


きっとあなたは

もっと余裕があれば

わたしの住む町まで

来てくれていたのだろう


やがて

あなたの手紙で

あなたは恋愛どころではないことを

知らされた


嘘なのか本当なのか

どこまでが気づかいで

どこまでが本心なのか

多少おおげさな内容に

わたしは引いた


もしかすると

それがあなたの知恵だったのかもしれない

わたしを傷つけないための

思いやりだったのかもしれない


あなたはきっと

このあと

別の人と出会う

人生を共にする人は

お互いに別の人なのだろう


でもそのころは

そこまでの洞察もなく

予見もなく

ほんの数秒先しか見えてない状態で

生きていたから


したたかに恋に生きたいわたしと

そうではない弱いわたしが

小さな心の中でせめぎあいながら

あなたを求めていた


ごめんなさいと

ある日

ふと

あなたの心が空中に

届いた気がした


わたしもごめんなさい

わたしには

それを届けるすべはないけれど

いまになって

かすかに希望をもって

この思いを

あなたに伝えたくて

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