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Only One  作者: シアン
第5話「遅れてきた新入生」
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04

ようやく授業開始です。授業中の描写は基本余りしない予定です。科目や内容についても私の高校時代を参考にしていますので現在の要領とは違うかもしれませんが、そこはスルーでお願いします。

 朝からバタバタとしてしまったが、いよいよ授業開始である。1限の数学Ⅰ、2限の英語共初回という事で、10分程先生の自己紹介と質問タイムが行われた。数学は40歳程の朝里先生、英語は30歳の立川先生で共に結婚済み子持ちだそうだ。因みに立川先生が具体的な年齢を言っていなかった朝里先生と同じ干支と実質年齢をバラしてしまった。

 立川先生は英語教師らしく自己紹介を英語で行い、何と言ったか答えさせるという軽い頭の運動から授業に入った。本日初登校の能登川さんは先生の自己紹介内容を正確に訳しただけでなく、折角だからと英語で自己紹介してみるか?との振りに対して10秒程考えてから英語で約2分にも及ぶ自己紹介をして見せた。……すげぇ。先生もちょっと予想以上だったようで困惑してしまったし。

 そして3限、担任の上田先生による現代文の授業となった。担任なので流石に自己紹介は無し。成績の付け方の説明で、各自にプリントを配った。

「今配ったのは読書シートです。各自読書した本の基本情報とあらすじ、感想を書いて提出したら1冊に付き1点、各定期試験毎に最大5点を上限に加算します」

「先生、本の基準はありますか?」

 飯山さんから質問が出た。確かにそれは重要か。折角読んだのに対象外だったら読書の習慣が無い人にとっては辛いだろう。

「まず雑誌コードのある雑誌やコミックは不可です。そして通常の書店で入手出来る物、具体的にはISBNコードのある本が対象です。あ、流石に図鑑やコミック文庫、それとコミック形式で書かれている物は駄目ですけど、ライトノベルやWeb小説を単行本となった物でも構いませんよ」

 それなら大分緩い条件だ。普段から読書習慣のある薫にとっては5枚というのは楽に達成出来るだろう。

「基本的に4月以降に読んだ物が対象です。それよりも前から読んでいて4月以降に読み切った本は書いても構いませんよ。あとあらすじに関してですが、シリーズ物で2巻以降を初めて読書シートに書く時は、それまでのあらすじも含めて書いて下さい」

「本を買う必要はありますか?」

「出来れば買って欲しいですが、図書館等で借りた物でも構いません。それと勿論ネットから感想とか拾ってくるのは禁止です。その場合は枚数分マイナス点としますので覚悟して下さい」

 転用してまでして書くよりは出さない方がマシってことか。

「自分でサイトやブログを持っていて、そちらにも感想等を上げている場合は事前に報告して下さいね。時間を作って自己サイトである事を確認しますので。他に質問はありますか?」

 一通りの説明が終わったのだろう、上田先生は教室内を見渡す。特に発言は無かった。

「大丈夫そうですね。もし後で疑問点があれば聞きに来て下さい。……ではこれから小テストをします」

「「「「え!」」」

 教室内がざわつく。

「この反応だと2限にあった組から情報は流れてないようね~。筆記用具以外は仕舞ってね。それと問題は過去のセンター試験の一部です。時間は40分で行きますよ」

 そうして穏やかだった雰囲気は一変、いきなりの小テスト開始となった。

次回は25日更新予定です。

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