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Only One  作者: シアン
第3話「新年度開始のあれこれ」
29/63

05

余り話が進展しませんね……

 昼食は価格の割にかなりおいしかった。後で知った事だが、価格の殆どが食材費・人件費・光熱費のみで利益は殆ど出ていないそうだ。なので殆どボランティアに近いそうだが、高校側が提示した価格帯で引き受けてくれる業者を探しているそうで。

 昼食の間は美咲による薫への質問タイムと午前中の試験のグチで終わった。質問は昨日までに沙織にも結構されているので、詰まらずに応えられた……と思う。美咲は一人っ子だそうで、薫に妹がいると知ると羨ましがられた。

 話に夢中になりすぎて気づけば試験前の集合時刻の5分前になってしまったので、慌てて食器を片付けて教室に戻る。そして13時20分より最後の科目である数学が始まった。もともと理系よりの薫にとっては、一番得意である。かなりの余裕を持って発展問題まで解いて終了となった。SHRでは明日の予定を確認し、すぐに解散となった。

「あ~終わった」

 今回の学力テストに関していえば学校の物では無いし成績には反映されないそうだが、流石に一日試験というのは精神的に疲れる。薫はSHRが終わってすぐに机に突っ伏してしまう。そこに美咲が話しかけてきた。

「確かに疲れたね~。春休みで結構緩んでたし」

「あ~早く帰って休もうかな……」

 結局昼は読めなかったから早く続きも読みたいし。

「あらお疲れ?これから帰りどこかでお茶しようかって話しがあるんだけど……」

 美咲は少し後ろの方に視線を向けた。その先には数人のクラスメイトの姿が。いつの間にか話しがまとまって、そこに自分もカウントしてくれるらしい。

「元気だね……う~ん、申し訳無いけど疲れたし今日はパスで。片付けもあるし」

 今後の事を考えると参加した方が良いのだろうが、今日は試験で精神的に疲れている。この状態ではボロがでないか不安なので片付けを理由にして断ることにした。

「あぁ、そっか引っ越したばっかりだったね、残念。じゃあ明日は?」

「明日は特別大変なことはなかったから大丈夫かな?」

 明日は部活動紹介と校内の施設案内、委員の選出などの予定だった筈だ。

「じゃあ明日ね。私だけじゃなくて他の子も楽しみにしてるんだからね?」

「分かった。じゃあ明日」

 そう約束すると美咲は数人のクラスメイトと共に廊下に出た。新たな交友関係もできたし、取りあえず女子高生2日目としては合格点だろうか。

「さて、帰って続きを読みますか」

 忘れ物がないか確認して薫は席を立つ。先程来たメールによると、沙織も今日はクラスメイトと放課後を楽しむそうなので、明日も寝坊しないようにと返信をして一人帰ることにした。

次回は30日更新です。

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