09
相変わらず短いです。
さて、実は薫は喫茶店には殆ど行った事がない。まぁ中学生までの小遣いの金額の関係もあるが、薫はコーヒーや紅茶が苦手というのが本音だったりする。薫はココアを、沙織はブレンドコーヒーを注文した。
「沙織さんはコーヒー飲めるんだ?」
「流石にブラックは無理だけど……薫ちゃんは駄目なんだ?」
「好き嫌いは少ないけど、コーヒーや紅茶は駄目なんだよねぇ……」
「あれ?でも家で紅茶飲んでたよね?」
「まぁ、せっかくいれてもらったしね」
全く飲めない訳ではないのだけどと続ける。
「克服の為に飲んでみる?」
「止めておくよ」
定期的に試してはいるけど駄目なんだよねぇと応えるが、そもそも今渡されたコーヒーを飲むと間接キスになってしまうではないか。
「そういえば薫ちゃん、疲れてない?まだ大丈夫?」
「え?まだ大丈夫だけど……」
「昼食の後も聴いたけど、無理してない?遠慮無く言っていいからね?」
「う~ん……」
はっきりと言えば疲れはある。とは言えそれは肉体的な理由ではなく、女の格好しているからバレないかという精神的疲労である。流石にその事は明かせないが、ちょっと視線に関しては相談してみるか。
次回は27日更新です。




