11/63

10

今回はかなり短いです。すみません。

「薫ちゃんの家も分かったし、じゃあ日曜日迎えに行くからね」

「……分かった」

　結局沙織も薫の自宅前までついて来て場所を確認。沙織の決意は結構高そうだった。

「まったね～」

　ハイテンションで沙織が手を振って自宅の方へ戻っていく。何とか薫も手を振って返す。

「……はぁ～」

　そして沙織が家に入ったのを見届けて(それまで沙織がちょくちょく振り返っていた為)薫はため息を一つ。

「何ため息なんてついてるのよ」

「うわっ、母さん？脅かさないでよ」

　庭にいたらしい母親に声を掛けられた……と言うことは。

「……もしかして見てた？」

「勿論。早速お友達？」

「向こうの中ではそうみたい」

「そのところ詳しく」

「……拒否します」

　まだ昼前だというのに、精神的には一日中激しい運動をしたような披露感。勿論精神的にだが。しかも明後日は二人きりで一緒に行動か。早速薫の女の子としての技量が試されることになりそうだ。……まずは服を片付けないとな。

今回で第1話が終了です。27日に人物紹介として主人公：米沢薫の紹介をして、第2話は30日から更新とします。第2話は3日置きの更新とします。