一話
-花岡町へ行くのなら、妖怪横丁に気をつけな。うっかり入ったが最後、もう元の世界には戻れないよ-
そう言われながら、私は花岡町へと越してきた。
町の人達も優しくて、設備も充実。
家が神社なのは…、まぁ、祖父の影響だ。
私の名前は星野夕蘭
ここ、風ヶ崎神社の神主である。
と、言っても来たのは3ヶ月前、だから新米神主。
私がここへ住んで、神主になっているのには理由がある。
昔、私の両親の親は元々神主だった。
ただ、母の実家の方は母の兄がいたし、父の方を継いだ。
しかし、母の兄が事故に会い他界、私が生まれてからも祖父が亡くなり、中学の頃に祖母が亡くなった。
その後ここを継ぐものが誰もいなくなってしまったため、仕方なく私が継ぐことになってしまったのだ。
しかし私はまだ未成年、大変な事も色々あるわけで...
「あ~!腰いたい!って、私はババァか!」
そんなことをやっていると、どうやら客が来たようだ。
ピンポーン
「はいは~い!」
ガラッと戸を開ける
あ、あと余談だが...
「あ、あなたが星野夕蘭さん?」
私は、どうやら妖怪を寄せ付けるらしい。
「はいそうですが、あなたは?」
たまに悪い妖怪を寄せ付けるのだが...
「はじめまして、妖狐と申します。あなたを守りに来ました!」
「こんなに明るい妖怪初めて見た。」
こんな明るい妖怪と、何をしろというのだろうか。