吸血鬼編(上)
前回の話と繋がっています。
今日1つ目の更新です。
俺の名前はガイ。トレジャーハンターだ。
今日も俺は宝を探して旅に出る。
いつもクールなナイスガイ。
前回俺は、ある魔族と戦った。
その結果、上宝級の剣である「タオゼント」と、中宝級である「幻のナマズ」両方を失ってしまった。
ナマズはまだ許せるが、俺の「タオゼント」が壊れてしまったことは許せない。
あの魔族は俺自身でかたをつけたい。
そう、あの魔族とは、「ヴァンパイア」だ。
俺はヴァンパイアが現れたことを情報屋に告げた。
ヴァンパイア。
この世界でも最高位に存在する魔族だ。
普通の人間では全く歯が立たない。
彼らは不死と言われている。
殺す方法がほとんど存在しないのだ。
殺す方法は、首をはねる、心臓に杭を打つ、心臓に銀の弾丸を打ち込む、魔術で燃やし尽くすと言ったくらいしかない。
だが、それができる人間や生き物はほとんど存在しない。
ヴァンパイアは強いのだ。不死だから強い訳でなく、もともとの強さが高いのだ。
だから、殺すことが出来ない。
また、ヴァンパイアは2つの宝を皆持っている。
「歯」と「血」だ。
ヴァンパイアの「歯」は世界中どんな生き物より硬い「歯」と言われている。
しかも、その「歯」で噛まれると、噛まれた人間も
ヴァンパイアになってしまうと言われている。ただ、これにはヴァンパイアが仲間にさせようとする意志が必要のようだが。
この「歯」には国宝級の価値がある。
また、 ヴァンパイアの「血」を人間が飲むと不死になれると言われている。
ヴァンパイアの「血」には不思議な力があり、これを飲むだけで不死になれるそうだ。
この「血」には、神宝級のランクがついている。
神宝級は本来神が作り出したものしか認定されない。しかし、ヴァンパイアは「偽神」が作り出した生き物と言われている。
「偽神」とは言葉の通り偽の神だ。
この世界には、たくさんの神がいるが、聖女に認定されていない神は、「偽神」ということにされている。
ただ、「偽神」でも神は神だ。
だから、ヴァンパイアの「血」には、神宝級のランクが付けられている。
また、ヴァンパイアは日の光が苦手とされている。
これは、「偽神」が作ったヴァンパイアは
神が作った日の光に耐えられないからだそうだ。
しかし、とにかくヴァンパイアは強い。
だが、俺が勝てない相手と言うわけでもない。
殺す方法も存在するし、俺自身もそこそこ強い。戦えば勝つことは出来るだろう。
俺はヴァンパイアを殺すための準備を始めようとしたが、そのとき情報屋が俺の家を訪ねて来て、一緒にある場所に来てほしいと言った。
俺は、情報屋にとられたあるものが欲しかったのでそれと交換条件でついていく事を了承した。
俺は情報屋に連れられ、この町ギルドに行くことになった。
ギルドとは……
俺には、あまり関係ないのでよくわからない。ただ、町の防衛を担当しているそうだ。
多分これからもあまり関わることもないので、どうでもよい。
ただ、このギルドの全く防衛課のようなところで俺に証言をしてもらいたいそうだ。
情報屋のお得意様ということや、俺の実績も少しは知っているそうなので、証言自体はスムーズに行えた。
そこで俺はこんなことを聞いた。
俺がヴァンパイアに会った当日。
町で、一人の女性が襲われたそうだ。その女性は教会関係者でそこそこ大きなニュースになったそうた。
そして、その女性を襲ったヴァンパイアが町を出ようとしたときに俺とかち合ったようだ。
そう、あのヴァンパイアは町から出て他の町に移ろうとしたとき俺にあったそうだ。
そして、俺がヴァンパイアと戦った場所にギルドの社員と情報屋が行ったところ。近くにある小屋にヴァンパイアが住み着いていたらしい。
普通ヴァンパイアは一つの場所に定住することはない。
そして、あのヴァンパイアは町から町を移動するときに俺に会ったのだから、他の町に行けばいいはずだ。
怪我をしたとしてもヴァンパイアの治癒力では、すぐに治るだろう。
何故だ。
だが、俺には丁度良い。
これで、「タオゼント」の仇を打つことができる。
と思い、俺がヴァンパイア退治に行こうとするとギルド側の人間が変な事を言い出した。
「やはり、シンクェンタに頼みましょう。」
「そうだな。シンクェンタならヴァンパイア退治になれているし、すぐに頼もう。」
と話していて、若手が一人連絡をとるために駆け出していった。
「シンクェンタ」
聖女が率いる人族最強の魔術師集団だ。
一人一人の強さもかなり高いが、二人以上のコンビネーションの高さに定評がある集団だ。
人族の中で魔術が使えるものしか入れなく、なおかつ聖女に一生を捧げるものしか入れない。
この聖女というのが、現代の神と言われている。
現在人族にある教会は全てこの聖女を神と崇めている。
その神を守りし、また敵を確実に駆逐する集団。
それが「シンクェンタ」だ。
こいつらはヤバい。
一回敵だと決めつけた生き物は確実に世界から抹消する。
そして、聖女のためなら命を捨ててでも命令に従う。
こんなやつらを呼ばれてしまったら。
俺が仇を打つことも出来ずに殺されてしまうだろう。
若手が青い顔をして戻ってきた。
「シンクェンタは明日の朝つくそうです。そして、『それまで、逃げないように監視しろ。もし、逃げられたらそいつを殺す。』だそうです。」
それを聞いた途端、ギルドのお偉いさん方は頭を抱え出した。
当たり前だ。
ヴァンパイアは逃げないように監視するなんて、普通の人間では無理だ。
「シンクェンタ」でも単体では難しいだろう。
ただ、俺にはチャンスだ。
「おい。俺が監視してやる。ただ、向こうが襲いかかってきたら、俺も本気で抵抗するぞ。それでもいいのか。」
俺がそう言うと、その場にいた皆が首を縦に振った。
それは、そうだ。
誰も死にたくはないのだから。
あの若手がすぐに「シンクェンタ」に連絡をしにいき、「シンクェンタ」の了承をもらった。
これで、仇を打てる。
俺は一回家に帰り準備をし、情報屋のもとへあるものを返してもらいに行った。
情報屋にあるものを返してもらった。
これがあればヴァンパイアも余裕に殺すことが出来るだろう。
後、情報屋からある情報をもらった。
それは、最近「シンクェンタ」が、ヴァンパイア狩りと言って大量のヴァンパイアを狩りまくっているという情報だ。
なぜか分からないが、「シンクェンタ」は、ヴァンパイアの命を狙っているそうだ。元々ヴァンパイアは数の多い生き物ではない。死ぬこともないそうだから、無闇に仲間の数を増やさないそうだ。
もしかしたら、「シンクェンタ」は、全員不死になりたいのかもしれない。
聖女は不老不死と言われている。
俺は会ったことも見たこともないが、美の女神とも言われていて、とても美しく神々しいそうだ。
また、魔術の容量や威力も人族の限界は驚愕し、魔族などを含めても世界トップクラスだ。
そんな聖女に着いていくために不死になりたいのかもしれない。だから、ヴァンパイア狩りを行っているのかもしれない。
ただ、ヴァンパイアは一匹一匹の強さが段違いだ。甘い考えで狩ることは出来ない。また、見つけることだって難しい。だが、それを見つけ、狩ることが出来ている「シンクェンタ」は、あらためて化け物集団だということが分かる。
ただ、俺も負けてはいない。
今回は本気でやつと戦いに行く。
負ける気もしない。
「タオゼント」の仇を絶対に打つ。
俺は辺りが暗くなりだした頃にそのヴァンパイアがいる小屋に向かった。
読んで下さってありがとうございます。
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今日中に後半を更新できると思うのでお待ちして下さい。
ここまで読んで下さってありがとうございます。