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戦隊ピンクは素直でいたい〜頼むから私に振り向いてくれ〜  作者: 仮面大将G


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第26話 橋田お見合い作戦

 橋田と別れた私はスマホを手に取り、妹の栞に電話をかけた。


「もしもし?」


「おお栞! 久しぶりだな! 氷河期以来か?」


「違うよお姉ちゃん、ビッグバン以来でしょ?」


「そうだったな! ところで栞、突然なんだがお願いがあるんだ!」


「お願い……? 厄を祓うやつ?」


「そうだ! ……じゃなかった、それはお祓いだ! そう、お願いがあるんだ。お見合いをして欲しいんだ!」


「……それさ、私よりお姉ちゃんに必要なんじゃないの?」


「よく分かったな! 相手は私の想い人だ! 今のままだとやつは恋愛経験が少なすぎて、男として頼りない! だから栞に1回付き合ってもらって……」


 そこまで言うと、栞が私の声を遮った。


「お姉ちゃん、思考がおかしくなってない?」


「何を言ってるんだ! 私の思考がおかしいのはいつものことだ!」


「自覚はあったんだね……。でもさ、その人ってお姉ちゃんの好きな人なんでしょ? 1回私が付き合っちゃって、本当にいいの?」


「……まあ、本音を言うと良くはない」


「でしょ? だからさ、こうしようよ。お見合いには行ってあげる。でも私はその人を振るから、お姉ちゃんが慰めてあげるの。そうしたら、その人は少しお姉ちゃんに気持ちが行くかもしれないよ?」


「なるほど! 流石栞だ! じゃあそれでお願いしよう! 今お見合い相手の写真を送るから、確認しておいてくれ!」


 私は栞のトーク画面に、橋田の写真を送った。すると栞は一瞬驚いたような声を漏らす。


「えっ? ……なるほどね、そんなことになってたんだ」


「ん? どうしたんだ栞? 何かあったか?」


「ううん、大丈夫。むしろ振りやすくなったかも」


「振りやすく……? どういうことだ?」


「ま、お姉ちゃんは気にしないで。場所と時間決めたら教えてね」


 そう言って栞は電話を切ってしまう。なんだったんだ? まあ受けてくれるならそれでいいか。場所と時間は私が勝手に決めよう。近くの和食料理屋でいいか。あそこ畳の個室あるし。

 よし! じゃあ橋田お見合い作戦、開始だ!



 ——そして当日、私はピンク色の着物に身を包み、いつも通りカッチリとスーツを着た橋田と一緒に、栞を待っていた。さっき栞から連絡が来ていて、少し遅れるとのことだった。橋田にも伝えておかないとな。


「橋田、お相手は少し遅れるそうだ。せっかくだからキャットタワーでも作るか?」


「何が『せっかく』なんですか! 暇つぶしでやることじゃないでしょう!?」


「でもキャットタワーで遊ぶミーアキャットの姿は微笑ましいものだぞ?」


「ミーアキャットは猫じゃありません! なんで敢えて猫じゃない動物を選んだんですか!」


 ミーアキャットはキャットタワーで遊んでくれないとは限らないだろ! 全く、橋田は頭が固いな!

 おっと、そんなことを言ってる場合じゃなかった。せっかくこういう場に来たんだし、橋田が今までどんな恋愛をしてきたのかを聞かないとな。


「そう言えば橋田、君はどんな恋愛遍歴をしてるんだ? ばったり教えてくれ」


「こっそりとかじゃなくてですか!? そんな偶然教えないですよ!」


「まあまあそう言わず、腹を切って話してみろ」


「切腹じゃないですか! 話を聞くのにそんな理不尽なことあります!?」


 話すのを嫌がっていた橋田だが、しつこく聞くと渋々話してくれた。なんでも、高校1年生の時に付き合っていた彼女に『理屈っぽい』と振られたのが、最初で最後の恋愛らしい。……はあ!? それが最初で最後!? 思ってたよりも恋愛経験が無いじゃないか! 

 私は流石に2、3人は付き合ったことがあるのかと……。しかも高校1年生以来彼女がいない!? それはもうほぼ彼女いない歴イコール年齢じゃないか! なんでこのかっこいい橋田がそんなにモテないんだ!?


 ……いやでも、確か橋田は以前女性に興味があまり無いと言ってたな。態度もクールぶってるし、橋田に近づきづらい雰囲気があるのかもしれない。私はたまたま上司だったからグイグイ近づけたが、同級生とかには難しいのかもしれないな。

 いやそれにしたって高校1年生以来って……。


「まさか橋田の恋愛観が高校生で止まっているなんて……」


 頭を抱えていると、栞から到着したと連絡が入った。いよいよだな! 橋田お見合い作戦、本番だ!


「お、橋田。お相手が来たようだぞ! さあ迎え入れるために焚き火を起こしてその周りで踊るぞ!」


「どこの民族ですか! 普通に座ってればいいでしょう!」


「このためにロボットダンスを練習してきたんだ。腕が鳴るぞ!」


「シュールすぎますよ!? なんでお見合いに入って来たら相手がロボットダンスしてるんですか! 場所を間違えたと思うでしょう!」


 橋田がツッコミを入れている中、襖が開いて栞が入って来る。白いワンピースを着た栞は、橋田を見るなりため息をついた。なんだ? 橋田が気に入らなかったのか? なんでだ! 橋田はかっこいいだろ! イケメンだろ!


 おっと、今回は栞は橋田を振りに来てくれてるんだったな。ならこの態度も頷ける。落ち着け私。このお見合いは、私が橋田と付き合うための布石にするんだ。何も栞が橋田と付き合って結婚まで行くわけじゃない。あくまで、栞は私に協力してくれてるだけなんだからな。

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