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戦隊ピンクは素直でいたい〜頼むから私に振り向いてくれ〜  作者: 仮面大将G


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第21話 幹部の情報

 橋田は紅希くんと一緒にいた時に出会った、ケイシマンというホーテーソク団の幹部について話してくれた。


 だが私には、そんな話は入って来ない。なんで……なんで橋田は紅希くんと一緒にいたんだ!? やっぱりそういう関係なのか!?


 ……いや落ち着け私。そんなわけは無い。橋田は入社初日、私を見て顔を赤らめてたんだ。少なくとも女性が恋愛対象であることは確か……いやバイの可能性もあるのか? もしそうだったら困る! 私の恋路が、仲間に邪魔されるなんて……。


 混乱する私を余所に、他のメンバーたちは真剣に考え込んでいた。司令は少し考えた後、小さく声を漏らす。


「なるほどな、ケイシマンか……」


「ハシレイ、お前はケイシマンについて何か知っているのか? ケイブマンの時はかなり反応していたようだが……」


「いや、ワシはケイシマンのことはそんな知らんのや。ケイブマンについてはある程度知っとったんやけどな。あいつはワシの仇やったからな」


「仇……? ケイブマンに何かされたのか?」


「せや! ワシの大事にしとった泥団子を潰されたんや! あの恨みは忘れへんで……」


「子どもか! そんなしょうもない恨みを持つな!」


「でもピカピカの泥団子やったんやで? サラ粉もたっぷり付けて、太陽の光を反射してそれはそれは綺麗やったんやで!」


「どうでもいい! だから子どもかって!」


「あれはもう発光しとったな。MUDライトと呼んでも過言ではないな」


「LEDライトみたいに言うな! 要するに泥じゃないか!」


 そうか、橋田たちが前に倒した幹部は、司令の仇だったのか。そういうことも開示してれば、変に橋田に疑われずに済んだろうに。というか、司令の仇である幹部の情報なり、ハシレンジャーの活動についてなり、SNSで発信したらかなりの協力者を得られるんじゃないか? どこで怪人が出たとか、どんな襲われ方をしたとか、あるいはハシレンジャーに助けてもらったとか。

 ヒーローは素顔を隠して活動するのが美学みたいなところがあるが、今はSNS時代。思い切り活動を公にしていくスタイルも悪くないんじゃないか? そしてこっそりブルーとピンクが付き合ってるとか噂を流して、流れで私は橋田と……。


 おっと、それは一旦置いておこう。それより、司令が気になることを言ってたな。ケイシマンについてはあまり知らないのか? 一旦そこを聞いておこう。SNSのことも考えつつ、話を本筋に戻す! できる女だな!


「司令はホーテーソク団について詳しいわけじゃないのか? 私はかなり詳しいと思い込んでいたが」


「ワシかて外部のもんやからな。ホーテーソク団のことを何でも知ってるわけやない。ただ、長年ホーテーソク団と戦ってきたから知ってることもある。それだけや」


「なるほど、政治関連のことを呟けばフォロワーが簡単に増えるのか……」


「話聞いてました!? それは炎上してるだけですよ!?」


 しまった、ついスマホでちょっと調べた内容を口にしてしまった……。でもフォロワーの増やし方は分かったから、いつかハシレンジャーのアカウントを作って運用してもいいかもしれないぞ。


 私がそんなことを画策している中、司令は珍しく真剣な声色で橋田たちに質問をする。


「紅希、碧、ケイシマンは何を言うとった? それによってワシらの対応が変わってくる。もし秋祭りでわたあめの屋台をやるなら、ワシは焼きそばに方向転換せなあかん」


「秋祭りの方向性で衝突してる場合か! そんなしょうもないことで戦うな!」


「なんかよく分かんなかったけどマッチョだったぞー? サラダチキン持ち上げてダンベル食うらしいぜ!」


「だから逆だ逆! ……ああ確かにケイシマンはそう言ってたな! なんで揃いも揃ってバカばっかりなんだ!」


 秋祭り……。ハシレンジャー秋祭りとかやれば、SNSでの集客も見込めそうだな。色々出てくるじゃないか! やっぱり司令にこのSNSの案は伝えるか。

 いやいや、でも一旦今はちゃんと幹部の話を聞いておかないとな。橋田が何か話そうとしてるし。


「確かケイシマンは、これから怪人を派遣すると言っていた。自分が出るまでもないと言っていたな。舐められたものだ」


「そうなんか……。てことは暫くはケイシマンが直接出張ってくるっちゅうことは無いわけやな。あとはわたあめかどうかか……」


「わたあめはどうでもいい! なんで屋台を出す前提で話が進んでいる!?」


「黄花、自分はケイシマンについてどう思う? ケイブマンとも直接戦った者として意見を聞いときたいんや」


 話を振られた黄花くんは、今までの話を聞いていたのかいないのか、2リットルのペットボトルに入った紅茶をがぶ飲みしていた。そんなに紅茶が好きなのか。すごい愛だな。私も橋田にあれぐらいの愛を注ぎたい。


 ペットボトルから口を離した黄花くんは、ハンカチで口を拭ってから話し始める。


「私はこちらからケイシマンに突撃してもいいと思ゲフッ。ケイブマンも倒したわゲフだし、桃子さんも仲間に加わっゲフ。今の私たちなら、ケイシマンとやらにも勝てるゲフッゲッフウ!」


「ゲップをなんとかしろ汚いな! 落ち着いてから話せ!」


「こら橋田。ゲップは生理現象だ。汚くて反吐が出て外に飛び出してよさこいソーランを踊りたくなるなんて言うもんじゃないぞ」


「そこまで言ってませんし内容が意味不明です! どんな欲求なんですかそれは!?」


 橋田め、レディーのゲップに文句を言うなんて、紳士らしさが足りないぞ! え、てことは橋田と同棲とかしたらゲップもできないのか? それは困るな。


 少し焦っていると、司令がポンと手を打って立ち上がった。


「考えてもしゃーない! とりあえずワシはワシでケイシマンと派遣されて来る怪人について調べてみるわ! あと屋台はやっぱりスーパーボール拾いにしようと思う」


「すくえ! 球拾いじゃないか! そもそも屋台はどうでもいいんだ! 出すな!」


「俺も唐揚げの屋台とか出して自分で全部買ってやろうかなー?」


「金を出す意味はどこだ!? 家で作って食え家で!」


「私たちは私たちでそのケイシマンとやらについて調べたいわね。碧、会った時何か分からなかったの? 好きそうな服のブランドとか」


「知らないが多分ア〇ダーア〇マーだ! そんなどうでもいい情報を知ってどうする!?」


「おお! みるみるフォロワーが増えていくぞ!」


「だから言ったのに! 炎上してないで早く投稿消してくれます!?」


 試しに私の捨てアカウントで政治について投稿してみたが、すごい勢いでいいねとフォロワーが伸びていくな。これは使えるかもしれないぞ!


 このSNSの案を先に橋田に伝えたところ、めちゃくちゃ必死でやめろと止められた。なんでた? 良いと思ったんだがな……。


 ま、それはいい。私は会社の広報もやってるからな。今度こそちゃんとした広告を作らないといけないし、ハシレンジャーのSNSまで運用できるキャパは無かった。今は会社の広告を作ることに集中するか。

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