口下手
…
………
……………
(………気まずい)
膝枕の体勢のまま互いに無言となって早数分。
ミナトはこの異様な状況をどう打開すべきか思案を重ねていた。
(なんで何も喋らないんだろう、緊張してるのかな………よくよく考えて見れば当然か。シチュエーション的に、中学生くらいの女の子が友達との罰ゲームで興味のない同じクラスの男子を膝枕してると想像すると、興奮する………じゃなかった、困るよね正直。ここはボクが話題をリードして………)
「エル………」
「したいんでしょ、エッチなこと」
「………えっ?」
「さっきからずっと物欲しそうな目してたでしょ。口に出さなくても分かってるわよ………………はぁ!?口に出すって何妄想してるのよ!!私の身体をそんな使って自分の性欲満たそうとしてるのね、脳みそに海綿体が詰まってるだけじゃなくて、頭の先からつま先まで全身海綿体なわけ!?この性獣!!!!」
「いや、ボクは何も言ってないからね!?エルムが想像が暴走してるだけだよ!!」
「責任をなすりつける気!?それが勃ってるのも私のせいにするの??」
指摘され、ミナトは自らの肉体の一部が意志に反して反り立っていることに初めて気づく。
(くっ、太ももの感触の影響か!?不味い、この状態じゃボクが何を主張しても説得力は半減、いや全減!!なんとかしてクールに誤魔化さないと。余裕のある大人の男ならこの場をどう切り抜ける………そうか、ここは否定ではなく敢えて一歩踏み込んで………)
「元からこうだけど?」
「見え見えの嘘つくんじゃないわよっ!!」
スパン!!
「い”た”ぁ”」
エルムがそそり立つソレを手で叩くと、ミナトが苦悶の表情と共にビクンと身をのけぞらせる。
「うぅっ………」
ミナトは股間を両手で覆い、身体を丸める。
「えっ、冗談でしょ??、男の弱点だって噂は聞いたことあるけど、軽く叩いただけでそんな痛いの!?」
「………結構………気軽に叩いたらダメだからね………」
くぐもった声で答えると、エルムはミナトの手を払いのけ、痛みに縮こまったソレをグッと掴む。
「エルムっ!?」
「さすってあげてるんだから、大人しくしてなさい………………痛みは治まった?」
「あっ、うん、だいぶ………」
「まったく、大袈裟に痛がるから何が起こったかと思うじゃない。仮にも神代のエルフの雇用主なんだから、もっと大きく構えなさい。貴方が縮こまってると、私まで軽く見られるんだから。そうよ、これくらい大きく………なんかさっきより膨れ上がってない!?どういう仕組みなのよ、コレ!!」
エルムはドンドンと膨張していく男の象徴を抑えつけようと激しく手を上下させる。
しかし、エルムの意図に反するようにその硬く太い棒は、ワンストローク毎に硬度を増し、より巨大になっていく。
「い、痛くはないの?」
「はい、痛くはないです」
「なんで口調変わってるのよ!?これ触るだけで人格にまで影響あるの??」
「わりとそうです」
「男ってどうなってるのよ!!………私が特別に聞いてあげるから正直に答えなさい。今やってる事って、その………気持ちいいの?」
「はい、その通りです」
「そ、そう、まっ、私が上手なのは当たり前だけどね!!た、たしか、なんか出るまで小さくならないのよね。大きいままじゃ苦しいままなんでしょ??」
「はい、部分的には仰る通りです」
ミナトは答えながらも目を閉じ、エレクトした自らの分身が粗相を働かないよう、明鏡止水の境地に至ろうとしていた。
「こ、このまま出ると、服が汚れるし、私が何もしなかったと思われて、無駄に揶揄われるから迷惑なのよね。そう、凄い迷惑なわけ、わかる!?とにかく、汚れないよう脱がすから。動かないで!!」
エルムはそう言うと、ミナトが反論する前にベルトを緩め、下着ごと一気に下におろした。
「え”っ”!?エルム!!??」
突然のことに声が裏返るミナトをよそに、エルムは目の前に現れた初めて見る物体をまじまじと見つめ、やがて意を決したのか右手でそれを掴み、恐る恐る手を上下に動かした。
面白かった、これからも読みたい、AI先生による絵が可愛いと思った方は是非、☆評価、ブックマーク、感想等をお願いいたします!!
基本毎日投稿する予定ですので、完結までお付き合い頂ければ幸いです。




