エルムハード
「エルム、敵が動き出してる!!もう一回石竜に頼んでみて!!」
「どうやって!?こんな無機物相手に何をどうコミュニケーション取れって言うのよ!!」
「エルムっちが呼び出したんだからペットみたいなものでしょ〜?とりあえず満足するまで撫でてあげれば〜?」
エルムが躊躇していると、石竜の触手はルーナの助言に同意するかの如く、エルムの手元で犬がはしゃぎ回るように動く。
「こ、こう?」
テラテラと湿り気を帯びた触手を掌で撫で回すと、石竜はビクンビクンと歓喜に身を震わせる。
「なんか反応がキモイんだけど!?」
「大丈夫、エルム凄い良い感じだよ………多分。その調子で犬にキスするイメージで口づけをしてあげて、きっと喜ぶから………多分」
「キス!?これと!!??」
キスという言葉を理解しているのか、触手は一層激しく身をくねらせ、捕食せんばかりの勢いで取り囲み、口元にグイッと触手を突き出す。
「エルムっち、ふぁいと〜」
「この国に住むみんなのためにも、頼むよ!!」
「あ〜、もぅ、分かったから!!やればいいんでしょ、やれば!!」
ヌメヌメした触手が唇が触れる瞬間を待ち侘びるようにビクビクと脈打つ。
その動きにエルムは凄まじい嫌悪感を覚えたが、意を決しキスをする。
ズルッ
「ンッ!!ンンーーーーーッ!!!」
次の瞬間、唇の仄かな温もりに狂喜した触手はより強い刺激を求めエルムの口をこじ開け、体内へと侵入していく。
「ンンンーーーーーッ!!!ンン!!ンンンンッ!!!」
エルムは咄嗟に口を閉じようとするが、触手の圧倒的なまでの力に争うことが出来ず、なすすべもなく口腔を蹂躙される。
グポッグポッグポッ
空気と唾液により奏でられる戦場には不釣り合いな音色が辺りを覆い、周囲の人々は敵に備えなければならない状況でありながら、エルムと石竜の濃密なコミュニケーションから目を離すことが出来なかった。
「エルム、石竜からまた触手が出てきたよ!!あと少し、あと少しだから耐えて!!」
「ミナトっち、エルムっちに対して少し鬼畜じゃない?」
「いや~、これはちょっと詩には出来ないかな~。エロオヤジ相手の需要はあるかもだけど、イスズのプライド的に御免こうむりたいというか………」
石竜のストロークが徐々に早くなり、その速度が限界に達した瞬間、触手がピタリと動きを止め、数秒後に何かを送り出すように身を仰け反られた。
「オエエエエエッ………なに、このネバネバ、臭っ………もう、ベトベトじゃない、何がしたかったのよ」
エルムは口の中に吐き出された液体を口から溢すと、その光景を見ていた守備兵からどよめきが起こり、ミナトは気づかない振りをするようにそっと視線を外した。
「とにかく、これで良いでしょ。ここら辺にいる敵をパパッとやっつけなさい」
エルムによる石竜への命令。
しかし、石竜はアンデッド達を触手で掴むまではしたものの、そこで動きを止める。
「何してるのよ、早くしなさい、命令よ………って、どうしたのよ!!私じゃなくて、下にいる敵を倒せって言ってるの、聞こえないの!?バカなの??」
石竜は触手をうねらせエルムの胴体と両足をつかみ、少しずつ足を開かせる。
「ちょっ、何がしたいのよ。さっきの椅子で十分座り心地は良かったから、余計な事はしなくていいわ。だから、くすぐったいって、やめなさい!!」
触手がスカートの内側へと入り込み太ももを撫でる。
くすぐったさと初めて感じる不可思議な感覚にエルムは思わず吐息を漏らす。
「んっ………やめ………なさいって………」
やがて触手は探していた場所を見つけたのか一箇所に集中し刺激を与え、薄い布越しに伝わる僅かな湿り気と自らの粘液を重ね合わせていく。
「うわ~、あれかなり危ない気がするんだけど、18禁的な~?なんか皆も戦いそっちのけで注目してるし、最後までいっちゃうと王都が襲われてること忘れちゃいそう的な??」
「エルム、やっぱり石竜はもういいから!!ボク達がなんとかするから、引っ込めて!!」
「はぁ!?どうやって出てきたのか分かんないんだから、戻し方なんて分かるわけないじゃない!!………ィタッ!!!!」
エルムの叫びは自身に加えられた新たな刺激により途絶した。
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