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異世界ハーレムは義務です~0からはじめる建国物語~  作者: 碧い月


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第二回御前会議

「ミナト………おかえりなさい」


「うん、ただいま………って、言いたいことがあるなら言って!?」


 王都に帰還したミナトを出迎えたアルベラは、出発した際には存在しなかった薄緑色の肌をした少女を視界に捉え、言葉に困るように唇に人差し指で軽くめくった。


「聞きたい事も言いたい事も増えるばっかだけど、ミナト相手にいちいちツッコんでたら時間がどれだけあっても足りないでしょ。でもちょうどいいわ、ミナトの帰りを待ってたの。貴方達も一緒に来なさい」


 4人はアルベラに促されるままに天幕に向かう。


「なんだなんだなんだ、スライムが出たぞ~って驚かれると思ったけど、なんで皆冷静なんだ?すれ違う人達もちょっとビックリした顔するくらいで、普通に通り過ぎてくし、逆に気味悪いぞ」


「んっ、ミナトは国王。王の愛人なら国内顔パスで当然」


「うそうそうそ、私って愛人として拉致監禁されるのかぁ!?もしかして、さっきのバカみたいな夢も本物なのか、嘘だと言ってくれぇ!!」


 クーの疑問にミナトは苦笑いで応じ、一際豪奢な意匠が施された天幕に入る。

 既に中にはデボラとエルムが座って待っており、ミナト達はアルベラの指示に従い割り当てられた椅子に腰を下ろした。


「全員揃ったわね。じゃあ、第二回御前会議と洒落こみましょうか」


「まったまったまった、今日会ったばっかの私がなんで重要っぽい場所に呼ばれたんだ!?やっぱり私をどう処分するか決める会議なのか??」


「疑問に思う気持ちは分かるけど、そういうのはリオに聞いてくれるかしら。私は言われた通りに集めてるだけだもの」


 アルベラの発言に導かれるように全員の視線がリオへと注がれる。


「会議への参加者はリオ様が選ばれていたんですね。私もいったい何の基準で選抜されているのか気になっていたんです。単純に国政への関与の度合いというならエッダさんがいないのは不自然ですし………」


「まっ、私は魔法尚書として国政の中心にいて当然として、今日会ったばかりの新参者がこの場にいる理由には興味があるわ」


「決まってんだろ、ミナトの好みの女を集めてんだ。ミナトくらいになると、普通の人間の女は抱き飽きてるからな。会議を口実にハーレムのために集めた異種族をズラッと集めて、夜にベッドに呼び込む女を選んでるって算段よ」


「デボラさん悪ノリしないでくださいよ、みんな引いてるじゃないですか。でも、この会議ってリオが召集してたんだね。人選にはなにか意図があるの?」


「んっ、選抜理由は単純明快、至極当然。ミナトが直接スカウトした相手だけが参加できる。エッダは私が誘ったからアウト。友達の友達は実質他人。クーはミナトが連れてきたから王の愛人枠」


 リオがそう言いクーの頬っぺたを指で弾くと、湖面に水滴が落ちたように肌が波打ち、その波紋が全身をプルプルと震わせる。


「臣下の臣は臣ならずってわけね、意外と考えられてるじゃない。それじゃ、新たな直臣のために自己紹介をしましょうか。私はアルベラ。六大魔公の一柱と同名だけど、余計な詮索はしないでね。この国でお役割はミナト不在の際のお留守番兼一番の愛妾ってところかしら」


「愛妾!?やっぱり皆そういう目的で連れてこられたのか??」


「ハハハッ、もちろんだぜ。自己紹介を続けるぞ。オレはデボラ。見ての通り巨人と人間のハーフだ。カラムーンで冒険者ギルド長をやってたんだが、ミナトに俺の女になれって言われて引き抜かれたってとこだ。腕にはちいとばかし自信があるぜ。よろしくな」


「私はアルシェと申します。獣人と人間の混ざり者で、デボラ様のギルドで給仕兼受付嬢として働いておりました。浅学非才の身ではありますが、ミナト様の夢みる理想の国のため、命を賭して自らの責務を果たしたいと考えております」


「えっと、わたしはルーナだよ~。この変じゃ珍しいナーガなんだけど、お昼寝してたところをミナトっちに誘われてこの国に来たんだ~。よろしくね~」


「私はエルム、神代のエルフよ。帝国魔法学院きっての天才にして、この世界に数えるほどしかいない真言魔法の使い手という超超超エリートで、国王自ら頭を下げてスカウトしてきたから仕方なくこの国に来てあげたってわけ。あまりに住む世界が違い過ぎて畏れ多くて声をかけにくいと思うけど、王国魔法学院長として貴方達を導く義務もあるから、気軽に接してくれて構わないわよ」


「えっとえっとえっと、私はゴッドスライムのクームフェルド。クーちゃんって呼んで。特技は……ずっと水に潜ってられる事と、スライムの言う事ならだいたい分かるかな………たまに齧られるけど。好きに姿を変えられるけど、スライム状だと怖がられるからここじゃ人型でいるつもりだぞ」


「んっ、真打登場。リオ、王国一の美少女&最強剣士でミナトの正妻。皆は側室として正妻である私の指示をちゃんと聞くこと。以上」


「最後はボクだね。ボクはミナト、一応シンギフ王国の国王ってことになってるかな。頼りないと思うけど皆と一緒に良い国を作りたいんだ。力を貸してね」

面白かった、これからも読みたい、AI先生による絵が可愛いと思った方は是非、☆評価、ブックマーク、感想等をお願いいたします!!

基本毎日投稿する予定ですので、完結までお付き合い頂ければ幸いです。


次回、120話目にしてようやく王都の名前が決まります!!

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