学校がない休日
私はおなかがすいている
もちろん冷蔵庫から少しの食べ物を出し、電子レンジで温めればすぐにこの空腹を満たすことができる。
しかし私はそうすることができないのだ。
私は家を出て、旅に出ている。山にいる。
だがこれの不可解なところはここがどこの山かわからないのだ。
私の家の近くには山はない。それどころか、車で数十分したところに小さな山が一つあるばかりだ。
私はここがどこか考えてみることにした。
何か物をなくしたり、記憶がない場合は記憶がなくなるまでの直前のことを思い出そうとする。
だから私もその法則に従って考えた。
頭には昨日の記憶がかすかに掘り起こされた。
私は学校が休みだったので家で退屈していたのだ。
だが暇をしていた、以外の記憶が思い出されない。
さらに、私はなぜ山に来たのか、経緯を考えようとしたがあっけなく終わってしまった。
まずはこの山がどれだけ広いかわからない、長期戦に備えるためにも食料と水を探すのが普通だろう。
少し上に向かって歩き始めた。ふもとから山頂に向かって狭まっていくので川が見つかりやすくなるのが必然であり、見つからなくても山頂からならいろいろ見れるものがあるだろう。
、、、山頂についた。
雲がなかった。川がなかった。明かりもなかった。
私の周りにはなにもなく、私の中のものもなくなりつつある。
少し休もう。しかし酸素が薄く、気温も低い時間帯になってきた。
登った道をたどって少し下った。
すこし土や落ち葉をかぶって眠りにつこうとしたが、眠れなかった。
初夜効果というんだろうか。
少し暗い空を見ながら考えていた。
カレーが食べたいとか、ラーメンは醤油がいいなとか、いつになったら家に帰れるだろうかとか。
そんなことを考えてるうちに少し眠くなってきた。
暗くなった空と、まつ毛が重なり何も見えなくなった目はまるで役割を失ったかのように固まっていた。
そのとき声が聞こえた。女性の声だ。
私はそれを待っていたかのように目は役割と希望を戻しよみがえった。
ああ、母さん。今日のご飯はカレーかな。
オチについてですが、実はこの子はただ暇な休日を過ごすために家で妄想をしていました。しかしその妄想のなかでもおなかはすくので、親の料理が出来上がるまで、妄想を続けていたということです。各箇所でそのことが読み取れる描写があるのでよければ見てみてください。




