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異界バイト  作者: 香住丘の異端児
6/8

恐怖心

正直短いです……

少しストックしていたいので、一気に書きだめておきます。

亡くなった、この言葉は普段の日常でも使われ、悲しみが生まれてくる。しかし、このバイトの中では"亡くなる"の意味が変わってくる。


「……きっといい人達だったのでしょう……ですが、私達は覚えておくことができません。ただ、名簿に知らない名前があるだけになるのです。」


ただ記憶が消えるのならまた、知ることができるかもしれない。


でも、この世界に"は"残るだけで、現実には何一つ残らない。例えば、その人の写真はその人が切り抜かれる。また、書いた日記は文字が消える。


生きていたという事実が幻想に変わってしまう……このバイトでの亡くなることは、そういうことだ。


俺が初めて人が死ぬのを見た時、こよりさんはこういった。


『名前はその人の性格、癖、見た目、それらを持ちます。その名前が失われた……もうすぐ、彼のことは記憶から消えていくでしょう……』


俺はそのことを思い出し、少し怖くなった。


るしあのことを忘れたくない……忘れられたくない……


いつもだと、経験からなる自信でそんなことを思うことはないのだが、まだ未踏破であることが恐怖心を煽った。


チョン、と俺の手のひらをるしあが触れた。


「できるよ、私達なら」


その一言で十分だった。


「ああ、行こうか」

「行くどー!!」

「軽いなぁ」


俺たちのいつもの会話が生まれ、精神的に安心した。


「それでは……行ってらっしゃいませ」

「……あ、お風呂予約してないや」

「今!?」


いつも通りのるしあだった。




俺とるしあが出発してしばらくした後、こよりさんはとある人物に手紙を書いていた。


(まだあの二人には実力が眠っている……それを開放してあげないと……)


そう思い、ペンを持った。


『かえで様とるしあ様。彼ら二人にはまだまだ実力が残されています。』

『彼らに指導してもらえませんか?』

『よろしくお願いします。師匠』


そう綴った。

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