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異界バイト  作者: 香住丘の異端児
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バイト仲間

俺は凜斗とるしあと一緒に喫茶店に来ていた。この店は俺たち3人の家から近いところにあるので中学の頃からよく来ていた。


「そういえばテストっていつからだっけ?」


とるしあが言った。


「再来週からだね。またみんなで勉強会でもする?」


「そうだな……流石にこれ以上点が下がるとな……」


と、俺が言うと凜斗は俺の言う意味がわかったらしく、るしあの方を見て、


「うん、そうだね。頑張ろうか」


「なんでこっち見るの?そんなに見られると恥ずかしい///」


「「………」」


俺と凜斗が冷ややかな視線を向けるとすぐにるしあは黙ってうなずいた。



「かえでー、夜どうする?」


喫茶店からの帰り道でるしあが唐突にそう尋ねてきた。

凜斗とはさっき別れたところだった。


「そうだな……るしあが暇なら一緒に行こうか」


「オッケ、じゃあ9時にいつものところねー」


そう言ってるしあは家の方へと走っていった。

……流石に2日連続は体力的にも厳しいがるしあが空いているときがあまりないんだよなぁ……


「はぁ、帰って予習しないとな」



家に帰ってからご飯を食べたり勉強したりしているとすぐに9時前になっていた。

俺は母さんに、「今日は凜斗とるしあの3人で勉強合宿してくる」と言っておいた。


「さて、行くか」


俺はいつも着ている服に着替えて家を出発した。

集合場所に行くと既にるしあはついていた。

るしあはいつもどおりの動きやすい服……しょうがないのかもしれないが少しは露出を減らしてほしいような服を着ている。


「悪い、遅くなった」


「と、言いつつも集合時間の15分前に来ているあたり楓のいいとこだよね」


まぁ、時間に遅れるのは相手に失礼だからな。

俺は持ってきていたジャージをるしあの肩にそっとかけた。


「別に寒くないけど……」


「誰かに見られたら嫌だろ」


「……ん、ありがと」


俺たちはそんな会話をしながら目的の場所……異界への入り口がある神社へと向かった。



宮内に入ると少し暑かったのでるしあは俺が貸したジャージを返してきた。俺も暑いと思ったので端っこの方に投げておいた。


「よし、行くぞ」


俺はそう言い、扉に手を置いた。すぐあとにるしあも同じように手を伸ばした。


「「ポドラボットゥカ・ヴ・ドルゴム・ミリー」」


二人で声を揃えて言うと扉がゴゴゴ……とゆっくり開いた。

俺たちは歩幅を揃えて光の中へと入っていった。

しばらく歩くといつものお姉さんが見えてきた。


「2日連続とは珍しいですね、カエデ様。それに今日はルシア様もご一緒のようで」


「あぁ、るしあが来れる日は限られるからな」


「おひさー」


「お久しぶりです。話を変えますが今日はどのようなクエストに挑みたいですか?」


俺は予めるしあとどれくらいのものがいいか話し合っておいた。

結論から言うと、明日は土曜日。つまり学校がないので、報酬の多いやつにしようと決めておいた。

そのことをお姉さんに伝えると、


「かしこまりました。それではあちらの方へお進みください」


「ありがとう。よし、るしあ」


「うん、楓」


俺たちはどちらも自然と拳を前に出して、


「「生きて帰ろう」」


そう誓って光の中へと進んだ。

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