学校にて
「ふぅ、今回は楽だったな……」
網のなかでブラックリザードが暴れているが、この網は特別製なので簡単には破れない。
「今日はもう帰るとするか」
流石に明日も遅刻したり寝たりしたら凜斗から親に報告が行くかもしれんな……
俺はブラックリザードを魔法を使って宙に浮かしてギルド本部に戻ることにした。
「それではこちらが今回の報酬額になります。カエデ様の口座に振り込んでおきますね」
「よろしく」
俺は報酬ももらったから帰ることにした。
……どうでもいいけど、なんで異界から現実の口座に振り込むことができるのだろうか……
少し考えてみて、わからないことがわかった。
「ただいまー」
「おかえり楓、今日は早いね」
「店長が早く帰りなだって」
家について時計を見てみるとまだ12時になっていなかった。……まぁ、日をまたぐようなバイトをしても疑われないことが奇跡のようなものか……
「お風呂入れるから後ではいるのよ」
「わかった、ありがと」
「お母さん先に寝るから、おやすみ」
「うん、おやすみ」
俺も今日は早く寝て明日に備えようと思い、1時前には寝ようと決意した。今日は早く寝れるな……
「おはよう、楓。今日は早いね」
「おう、凜斗。流石に今日は早く寝たぞ」
「普通の人だと昨日は早く寝たっていうところだけどね」
俺は珍しく遅刻せずに学校に来ることができた。他の人が聞くと(いや、普通だろ)って思うかもしれないが……
「おはよう、楓」
そう俺に挨拶してきたのは同じクラスで幼馴染の古川るしあだ。まさか高校まで同じになるとは思わなかったが……
「あぁ、おはようるしあ」
「珍しく早いね、今日は雨かな」
「ふざけんな、そこまでレアケースじゃないだろ、朝早く来ることは」
るしあと軽く話したところで先生が教室に入ってきた。
「そういえば楓はバイトのお金はどれくらいもらえるの?」
昼休みになって凜斗がそう訪ねてきた。
「そうだなぁ……ほとんど貰わないからなぁ」
「え、そうなの?」
「ああ、家はあまり裕福じゃないからな」
ほとんど貰っていないことは事実である。だけど、異界バイトの報酬のほとんど貰っていないは普通の高校生に比べるとかなりもらっているがそこは黙っておく。
「まぁ、高校で遊びに行くのは凜斗かるしあだけだからな。別に困ることもないし」
誤解を招くかもしれないから言っておくが友達がいないわけではなく、俺たちが通っている学校は俺と凜斗とるしあの家からはだいぶ離れているから移動だけでそこそこのお金と体力をもっていかれるからな。
「そういえば今日はバイトある?」
「いや、今日はないな」
「実は今日るしあと3人でどこか寄っていかない?」
「分かった」
「凜斗から聞いた?」
「ああ、放課後のことだろ?行けるぞ」
「オッケ、じゃあすぐに帰らずに待っててね」
たまには楽に遊ぶとするか……
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