告白
登場する地名は実在しません。というか実在してもそこではありません。
告白し損ねると言った意味の分からないミスから心を入れ替えて、やっぱり告白場所はどこにしようかと考えた結果思い出の多い公園か小学校かなと。
いやまてよ?そういえば小学校頃に結婚を誓ったのは山の上の展望台だったけ。あれは遠足の時だったし、山鳴り駅のすぐそこだったはずだ。
「次は山鳴り 山鳴りです。」
僕はそれを聞いた瞬間に霧花の手を引いて電車から降りた。
今日は近くの商店街のお祭りらしく、ケーブルカーが動いていたのでおじさんに1000円払って二人で乗り込んだ。
「何する気なの?」
霧花は聞いてくるが絶対わかってる。ニヤニヤしてるもん。
「おいソコの若いの、お前らを下まで運んだら今日は最後だ。あんま長くヤルなよ?」
ケーブルカーのクソじ、、おじさんが親指を突き立てていた。
「まだ告白してないのに」
そう呟きながら展望台を昇る。
山の上から見る街並みは街灯や自動車の光が星のように見えた。ここから見ると空も陸も一面が夜空のように見えた。数年前と何も変わらない夜景がそこにあった。 その夜景に勇気を貰うように霧花の方向に振り返ると、
「き、霧花。ずっと前から好きでんっ」
いい切る前に唇を奪われた。しかも2〜3分の濃いいやつ。
「知ってた。」
うんだろうね。でも告白だよ?最後まで聞こうよ。
「はい、これ家帰ってから確認してね。」
なんか分厚い封筒を渡された。
それをカバンに閉まって顔を上げるとまたキスをされた。でも今回は自分の方から唇を入れた。
それからキスだけで30分ぐらい使ってしまった。
中学校で楽しめなかった学園生活が明日からは凄く楽しみに感じた。
「中学校の分も取り戻さないとな。」
おじさんside
なんだよあいつら付き合ってなかったのかよ。てかどう見ても小学生なんだけど。え、告白言い終わる前にきすするの?いや、キス長くない?。
おいおい独身の俺には見るのが辛いぜ。
おじさんは綺麗に回れ右をするとケーブルカーの方へ戻って行った。
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