前日
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今日最後の一大イベント何があるかお分かりだろうか。そう、霧花との添い寝イベント。しかも両想いなのだとわかっている。べ、別に?寝る時はいいのだ。問題は朝だ。僕は抱き癖があるらしい。今まではぬいぐるみのふかふかの抱き枕を抱いていたから直そうとも考えなかった。
しかも、なんかよくわからない理由で明日休みになり、遊園地で告白なのだが・・・そもそも付き合う前から添い寝って・・・
「りゅーくん着いたよ?」
おっと考え事をしているうちにもう家に着いたようだ。
「お、お邪魔します…。」
「あら、龍一くんこれからはただいまよ?さっさとお風呂入って明日に備えなさい。決戦はやっぱり観覧車かしら?それとも帰り道に夕日を見ながら?」
僕が恥ずかしそうな表情に満足したのか直葉さんは自室に入っていった。
お風呂に入る時霧花が伝えてきた。
「今日は和室で寝てね?」
これで僕の理性は何とか保ちそうだ。
村雨一家side
「お母さん和室にお布団出しておくのはナイスだよ。」
「当たり前よ。告白されてからの方がいいわ。それに今日寝れなくて明日楽しめなかったとかだと寂しいからね。」
「りゅーくんは気づいてるかな中村くんたちが私と手を組んでダブルデートに持ち込みさりげなくはぐれてりゅーくんと二人きり。」
「霧花明日はしっかりと弁当を作っておくのよ。弁当の具は、定番の唐揚げ、卵焼き、ウインナー・・・あとは肉巻きおにぎりとか・・・
村雨母娘が明日の日程を組んでいる時僕はお風呂から上がり、和室に来ていた。そこにはふかふかのお布団と、ふわふわで触り心地と抱き心地が最高の抱き枕があった。
僕は転がって明日何に乗るか考えようと思いお布団にころがった。だがその考えはあまかった。
「ん、この抱き枕霧花の匂いがする。」
気がつくと、抱き枕に顔を埋めてしまっていた。で、でもさ?しょうがないと思うんだ。何年かぶりに嗅いだ大好きな人の香りに包まれて幸せな気分になるのだ。これが本人だと引かれたりしないだろうか。でも、きっと許してくれる、よ、ね・・・・・・
お母さんと明日の作戦を立てていると、スマホの通知がなった。LINEの家族のグループに1つの動画が送られてきた。そこには
「えへへ、キーちゃんの匂いだ。」
寝ているにもかかわらず、ずっと幸せそうに私の残り香を嗅ぐ男の娘…りゅーくんが映っていた。
それを見た私は明日からの添い寝と、デートに思いを馳せながら静かにかつ迅速にりゅーくんの映像を撮りに和室へ向かった