what you want
一応書き溜めしてるけど、ゴールデンウイークの予定もあるのでもう一話載せるか考え中
ある者は願った
世界一の鍛冶師になりたいと
その努力を惜しまなかった
だが世界一などなれるものではなかった
それでもその者は努力を惜しまなかった
その者は望んだ
力が欲しいと
その者はある街で鍛冶師として働いていたがある日から消えてしまった
しかし、何も無かったかのように帰ってきた
帰ってきたその者が作り上げた物は素晴らしかった
何で出来たか分からない謎の鉱石で作られた武器は折れることなく、火や雷などを纏う物などもあった
ある者が尋ねる「この鉱石は何だと?」
しかし答えることはなかった
立ち去ろうとするのを止めようとし、肩を掴みこちらを見るように振り向かせようとした
その者は倒れてしまった
両足が無かった
声帯が無かった
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ある者は望んだ
とある鍛冶師が作ったとされる一つの剣を使いこなす力を
その剣は片刃でそりがあった
さらには斬撃に特化していることや、鞘に入れた状態からいかに早く抜き切りつけるかを考えるべしなど不思議な剣であった
その者は修行に出ると紙に残し、その剣を盗んでいった
そのことを知った権力者はその者を捕まえようとした
だが誰も帰ってくることはなかった
ある日彼は帰ってきた
その剣を十全に使いこなした
帰って来たと聞きその者を密かに愛す人が会いに行った
仲良く会話をし、昔の話で盛り上がり楽しんだ
しかし恋した者は気が付いた
その者の焦点は定まってないことに
その者は目が見えなくなっていた
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ある者は望んだ
神になりたいと
汚れ切ったこの世界を作った神を葬り去ってみせると
その者は突如消えた
光と闇を残して
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ある者は望んだ
母と幸せに暮らすことを
だが叶わなかった
母は首を切られその血が窪みへと流れていく
そうして作られた陣の真ん中で泣いていた
望んだものは手に入らなかった
陣に火がつけられる
焼かれる体
苦しくなる呼吸
朦朧とする意識
聞こえた
「この厄災を止める力を我に!!!!!」
その日たった一人を除きその地帯は何もなくなった
読んでくださりありがとうございます。
恐らく誤字、脱字、言葉足らずな部分などなどあると思います。
見つけ次第教えてもらえると助かります。