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10話

投稿が遅れて申し訳ありません。

しかも今回話しが短いという・・・。

私はシャリー共々姿の見えない精霊の姿で、リエルに着いて目的地を目指す。目的地は薬草のある山であり、意外と険しい。だが、私もシャリーもふわふわ浮いて居るのでまったく疲れない。休憩はミナかリエルが疲れたときにとるくらいだが、ミナもリエルも体力は相当あるようで、四時間に一回程度十数分の休憩を挟む程度のペースで歩む。

主に私とシャリーが魔物を倒したり、危険な道を避けるように誘導したり、夜は私が見張りをしていたので、余分な体力を使わなかったことも大きいのかもしれない。

その結果、予定を大きく上回って目的地の山へとたどり着く。


―リエル、すぐに山に入るつもり?


「うん、山にあまり時間も無いからね。それに、うかうかしているとあの子が見つかるかもしれないから」


―そうだね。じゃあ、可能な限り無駄な戦闘を避けていこうか。シャリー、案内お願いね。


―分かりましたお母様。


シャリーに薬草の探知を任せ、私は魔術で木を創り、枝を二つ折る。そしてその二つの枝をミナとリエルに渡す。


「これは?」


―私の魔術で作った木の枝。私が任意にその枝からクルミを生み出すことが出来るようになる。この山ではそれなりに強い魔物や魔獣に出くわすと思うけど、私のクルミを投げつければ簡単に倒せるからね。戦闘に無駄な体力を使わなくて済むでしょ?


「やっぱり、便利な力だね・・・どんなに強力な魔物を相手でも魔力を吸収させることで倒せるんだから」

「・・・これって食べられるの?」


―んー?食べられるよ?でも、魔力を吸収させたクルミは私に頂戴ね。魔石を食べるような物だから、リエルはもしかしたら大丈夫かもしれないけど、ミナは体調を崩すかもしれないし。


「わ、分かった。食べないようにする・・・」


―・・・私のクルミって美味しいんだよね。特に、魔力を吸収させたクルミはね。


「・・・ゴクリ」


―魔力の属性によってね、味が変わってくるんだ。たぶん、最高級の食材と肩を並べられるんじゃないかなぁ?


「・・・じゅるり」


ミナはじーっと渡された枝を見つめる。ミナは幼いながらもいろいろと経験した子だ。しかし、美味しい物はあまり食べたことが無いのだろう。不憫な子・・・でも無意識の内に涎をだしている様はかわいいね、それにおもしろい。


―あれれー?そんなに枝を見つめてどうしたの?


「はっ!?・・・た、食べないよ!」


―まあまあ、遠慮しなくてもいいよ。ほら、見て?大きいでしょう?遠慮せずに――ふぎゃ!?


「リーユ、一体何をしてるのかな?ミナも食べちゃダメだよ」


―い、痛い・・・私魔力で出来た体なのに・・・。


「リーユの創った枝で叩いた、普通に当たったよ。リーユ、私もあまり友達を傷つけたくないから、変な事をしないようにね?」


―は、はい・・・うぐぐ。


ま、まさか私の創った枝で叩かれるとは・・・というか枝を加工して木刀みたいにしたら対魔物用の武器に出来そうな気がする。あの枝、私から魔力奪ったぞ・・・。


―お母様、目的の薬草が見つかりました。案内します。


―あ、うん。ありがとうシャリー。じゃ、私が魔物を探知して回避できる道教えるからね、行こうか。


「ミナ、行くよ。離れずに着いて来てね」

「うん、分かった」


私達はシャリーの案内で山の中に入っていく。




道中では出来る限り目的の薬草がある場所に早く辿り着くことを目指しつつ、出来る限り戦闘を避ける。しかし、避けるの時間が掛かるのは流石に戦闘して切り抜けた。

そうして薬草の場所にたどり着いたのだが・・・。


―わぁ、強そうなドラゴンが居るねぇ。


―強そうですねぇ・・・。


薬草の群生地の近くの洞穴からじっと此方を覗く二つの碧の瞳が見える。

魔物ではなく、魔獣だ。ドラゴン系の魔獣だと、今の私やシャリーでは太刀打ちできない。無論ミナもリエルもだ。とはいえ、今の私でも十分に魔力を得て、精巧な分身を作れば太刀打ちできないことも無いが、流石にそれまで待ってくれる保障も無いし、時間も無い。


「うぅん・・・どうしよう、私が囮になってその内にシャリーかリーユに取りに行って貰う、とか?」


―いやいや、私達が薬草を摘む前にぱっくり頂かれちゃうんじゃないかな?まあ、囮作戦が一番いいと思うだけどね。そうしたら、私が一番適任なんだけど・・・。


―ダメです!感覚を共有しているじゃないですか!


―だよねぇ。私も痛いのは嫌だし、さて、どうしたものやら・・・。


「な、なら私が・・・」


―いや、だからぱっくり頂かれちゃうって。ミナも大分身体能力高いとは思うけど、リエルよりも劣るから、無駄だよ。


「でも、私も何か出来ることを・・・」


ミナは焦ったように訴える。リエルに対して強く恩を感じているようだが、此処に来るまで足手まといになりがちだった。だから何か出来ることをやりたいのだろうが、ミナが囮をやるなんて自殺以外の何者でもない。私個人では、ミナに思い入れも無いし、どうとも思わないが、リエルが悲しみそうなので、ミナが囮をやることは許容できない。

はぁ、もっと人数が居れば相手のドラゴンも一体だけみたいだし、上手く囮陽動が出来るんだろうけど・・・いやまて、人数増やせるじゃん。


―よし、思いついた!少し時間が掛かるけど、安全に薬草を採れる方法を思いついたよ!名づけて人海戦術大作戦!


―人海戦術?えーっと、数で翻弄するっていうことですか?


―その通り。シャリーは手伝ってね。ミナとリエルはドラゴンの監視をお願い。私達が魔術を使っていると、襲ってくる可能性もあるから。


「うん、わかったよ。リーユに任せる!」

「えと、お願いします・・・」


私達はミナとリエルに監視を任せ、少し離れた場所で準備を進める。




「二十九、三十、三十一、三十二。まあ、これだけ居れば十分かな」


―二十体は私が操ります。残りはお母様がお願いしますね。


「りょうかい。じゃ、ミナとリエルはわたしたちがおとりをやっているあいだにやくそうさいしゅよろしく」

「分かった、けど・・・うん、なんか恐い」

「うわぁ・・・」

「はい、きにしない。じゃあ、いくよ!」


辺りの惨状に引いている二人をスルーして、私は動き出す。

人海戦術大作戦は、文字通り人海戦術だ。木偶人形たくさん作り出して、数でドラゴンを翻弄し、陽動を行う。私は一体の木偶人形に移り、私含めて十一対を動かし、シャリーは二十体を動かすことになる。数に差があるのは、私が移っている木偶人形は比較的精巧なのだが、他の木偶人形は顔も無い、デッサン人形みたいの形状の簡単な物なのだ。そのため。私は私自身を動かすのに集中するため多数の木偶人形を操れない。そして木偶人形がカタカタ動くさまに二人は引いているのだ。

まあ、私も気味が悪いと思う。なまじその中に人形みたいな私が混じってるんだから、余計に気味悪さがあるのだろう。

そんな事を考えていたが、ドラゴンが動き出すのが見えたので、頭を切り換えて私と、木偶人形を操るのに集中する。

ドラゴンは木偶人形の動きを、ミナとリエルの動向を伺っていたが、一体の木偶人形が薬草の群生地に踏み入ると、首をそちらに向けて、羽を広げて走り出した。


久しぶりすぎて主人公の性格とか忘れてる・・・というか、名前が傭兵の方の主人公と似ているから、間違えそうです。

むしろ、リから始まるキャラが多すぎる。

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― 新着の感想 ―
[一言] TS傭兵もこちらも楽しみにしてます…こんなご時世で大変だとは思いますが…
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