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ブランクワールド・オンライン  作者: 東條九音
第一世界 ~人間の世界~
8/78

イベント終了

約束の時間五分前には、二人ともそろっていた。


「随分早かったな、シロ」


「そう言うジークこそ、僕より早かったじゃないか」


「まあ俺は、武器がこうなっちまったからな」


と言って、鞘から先程の戦闘で、罅が入った刀を出して見せた。


「あらま、派手にやられたみたいだね。それで、成果は?」


「く、恥ずかしながら、ゼロだ」


まさか、一つも手に入れる事が出来ないまま終わるとは、思ってもみなかった。


俺の負けが確定しているとはいえ、一応聞いてみようか。


「シロはどうだったんだ?あの後から、いくつ手に入れた?」


「僕は、六つだよ。余裕で、僕の勝ちだね」


「そりゃあそうだろうな。敗者が言うのは何だが、引換券の分配をして貰えないだろうか」


「はいはい、これだよ」


そう言うと、シロはリングを渡してきた。


何とか、確保することが出来たな。


「さて、あと何分で、イベント終了になるかな」


「ちょうど終わったみたいだよ、ジーク。これで圏内での戦闘も、できなくなるはずだよ」


「そうか、ならこれからどうする?」


スキル上げでもしに行こうかな。


その前に、武器を買い直さなきゃならないか。


「ジーク、敗者は勝者のお願いを、一つ聞く約束だろ。忘れてもらっては困るよ」


今後の事を考えていると、シロが呆れたように言ってきた。

そう言えば、そんな約束をした気がするな。


「そうだったな。それで、シロのお願いってなんだ?」


「うん、これから僕と、買い物(デート)して欲しいな」


そんな事か、武器も壊れているし、丁度いいな。


「良いぜ、それじゃあ行こうぜ」


良い武器が、見つかるといいな。








「それじゃあ、いこっか」


よし、上手くジークをデートに誘えた。


この後は、どうしよう。

このまま見て回ろうかな。それともジークに、新しい刀をプレゼントしようかな。

丁度、気になるお店もあるんだよね~。


あ、そう言えば……


「ねぇ、この引換券って、スキルか武器になるんだよね。いつ変わるんだろう?」


ストレージに入っている状態なら分かるけど、装備していないと、スキルか武器にならないわけだし。


「まぁ、何かあるんだろ。そう言えば、ストレージに入れていたのは、どうなった」


「うん、さっき確認したけど、もうゴールドに換わっていたよ」


確認してビックリ。ストレージの引換券四つは、400万ゴールドになっていた。


一つあたり、100万ゴールド。

換わる前は、1,000ゴールドしかなかったから、一気にお金持ちだよ。


「そうか、それでどこに向かっているんだ?」


「う~んと、もうすぐ着くよ」


こうして話しているうちに、どこに行くかは決めたんだよね~。


もうそろそろ、見えてくるころだと思うんだけど……


「お、もしかしてあそこに見え、武器屋か?」


「正解。この武器屋って、かなりレアな物を揃えているみたいだよ」


やって来たのは、始まりの広場から東商業エリアへ行って、さらに細い路地を幾つも通ってから辿り着く、ショップエリアだ。


「よくこんな所、見つけたな」


「うん、引換券持っている人を探していたら、迷い込んじゃってね。ショップだし、せっかくだから入ってみようとしたけど、イベント終了まで開かないって表示が出るから、おかしいな~って。


だってさ、このエリアのお店以外は普通に、入ったり買い物したりできるんだよ。おかしいでしょ」


イベント終了まで開かない店、これはレアな武器が売ってあるでしょ。

きっとそう、そうに違いない。


「ま、そうだな。んじゃ、入ってみるか」


そう言うとジークは、先に入っていった。


さて、ジークとの買い物デート、楽しまなきゃね。




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