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ブランクワールド・オンライン  作者: 東條九音
第三世界 ~崩壊した世界~
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遺跡攻略《神の右腕》 ~中編~

石の像のたてる機械音は、徐々に大きくなっていく。


「この石像が遺跡の守護者で、間違いなさそうだね」


「どうやら機巧の龍のようだ。三人で龍を相手にするのは不味いぞ」


ヴァンの言う通りどんなタイプであれ、たった三人で龍を相手にするのは厳しい。本来龍種を相手にする時は、レイドを組んでから挑むもの。

まぁやってしまったものは仕方ない。

倒すにせよ、死ぬにせよ、やれるだけやってみようか。


「取り敢えずヴァンは」


「ねぇねぇレスト」


僕が指示をしようとすると、フィオナが指示を遮る。


「フィオナ、意見するなら指示の後にし」


フィオナを注意しようとするが、フィオナから出た意見は、今回のミスを帳消しにするものだった。


「あれって、完全に動き出す前に破壊できないかな?」


「……何を言っている。流石に出来る訳がないだろう。なぁ、レスト」


「…フィオナ、具体的にどうするか、イメージはあるの?」


「ヴァンの磁気結界を使えば、起動がさらに遅らせる事が出来ると思うの。それでもって、関節部分に弾丸とか棒を刺してやれば、歯車が動かなくなって、私たちの勝ち……みたいな?」


ヴァンの磁気結界は、フィールド上に電磁の結界を作り出す。それは主に、金属に対して効果を発揮する事が分かっている。

確かにヴァンの磁気結界なら、機械系の敵の動きを鈍らせる事が出来る。この部屋に来るまでも同じように、敵の動きを鈍らせて攻略してきた。

機械系と相性が良いとはつまり、相手の動きを阻害できたから。


よく考えてみればボスのドラゴンも、機械系のドラコン。耐性を持っていたとしても、完全に目覚めていないのなら、目覚めの遅延程度の効果は見込めるかも知れない。

そして機械系の共通弱点は、精密性。

大掛かりな機械系ほど、重要部分を傷付けられると、大幅に性能を下げる。今回に至っては、完全起動前。なら歯車を動かなくしてやれば、自動的に崩壊してもおかしくない。

となると、フィオナの案は……


「よし!いける!ナイスだ、フィオナ」


「え、ほんと?やったね!」


まさか自分の言った思い付きが評価されると思っていなかったフィオナは、初めは戸惑いながらもヴァンに対して、vサインを突きつける。


「っく、まじか。新人恐るべし、だな」


「どんなもんよ」


「それじゃ指示するよ。ヴァンはフロア全体に磁気結界を張ってそれを維持。フィオナがヴァンの磁気結界をコピーして使用。これで効果はおよそ二倍。で、起動が鈍っている間に、僕が歯車を狂わせてくる」


「あ、分かった。で君が戻って来たところで、結界を解いてドラゴンが自滅するのを待つんだね」




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