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ブランクワールド・オンライン  作者: 東條九音
第一世界 ~人間の世界~
7/78

ジーク vs

シロと話してから、二時間ほど経ったが、手に入れた引換券は0。


「畜生、大半狩る側しか残ってねえな」


とった奴相手に、うまく立ち回れるとは考え難いしどうするか…


「残り時間も少ないし、次のやつに掛けるしいかないか…」


このまま、楽しめずに終わるのだけは避けたい。

そう思って探していると、前方に人影を見つけた。


「お、人発見。にしても、随分と目立つ格好だな」


よく見ると、着物を派手に着崩して着ている、獣人族の女だった。

おそらく、猫がモデルなのだろう。黒の猫耳としっぽが見える。

着物は着崩して着ているせいで、胸が見えそうになっていた。


「かなり、自分に自信があるんだろうな。大胆な格好で、あれじゃあ動き難いだろ」


あれなら、こちら側の人だとしても、勝てそうだ。

まずは、気配を消して近づかないとな……。

こちらの間合いギリギリまで近づくと、何かを言っているのが聞こえてきた。


「まったく、歯ごたえが無い奴ばかりだにゃん。もーっと、強いか面白い奴はいないものかにゃー」


前言撤回していいだろうか。

聞こえてくる内容からすると、色々やばい類の人物だろ……


やっぱり、逃げなきゃ…


「そこに居るのは分かっているにゃん。小細工なんて考えないで、出て来る方が身のためよ?」


おまけに、動物的直感の持ち主かよ………








見た目は美男子ね、どうやら狐がモチーフぽいにゃ。


「ふ~ん、意外と素直ね。お姉さん、素直な子は好きよ」


「そりゃどうも」


ほんと、今までの人たちはすぐ、逃げていくし弱いし、つまらなかったのよね。


「それでどうするにゃ。私と戦ってみる?」


「アンタみたいなのとやり合うのは、正直賢いとは言えないだろうな」


良い判断するにゃ。

でも、面白みには欠ける展開にゃ。


「でも、あえて挑ませてもらいたい」


ふふ、変わった子ね、挑んでくるなんて。ちょっと興味湧いたにゃ。


「キミ、名前は?」


「ジーク、ジーク・レイアだ。種族は、獣人種・白狐族だ。アンタも獣人種だろ?」


残念、私が求めているような、面白い人ではないにゃ。


でも、勝ったら教えてあげようかにゃ~。


「一撃でも、お姉さんに当ててみるにゃ。そしたら、教えてあげるにゃ♪」







「なら、やらせてもらう」


言うと同時に、動き出し右袈裟切りを放つ。

が、動きを読まれていたのか、あっさりかわされた。


思った通り、かなり強い。

次に放った斬撃も、その次も全てかわされた。


「まだまだだにゃ。次はお姉さんの番にゃん♪」


そう言うと、相手のしっぽが二つになった。

それと同時に、手に何か闘気の様なものも纏っていた。


「お、これを感じ取れるって事は、素質有りそうだね。でも、耐えられるかな?」


「一体な……⁉」


聞き返そうとした瞬間、打撃が打ち込まれた。

ギリギリのところ直刀で防ぎ、反撃をしようとした。


が、直刀に罅が入っている事に気付いた。

一般のもので初期にしては、耐久度が高かったのだが、見事に罅が入ってしまっている。

これ以上戦闘をするのは、危険と判断し降参する事にした。


「参った」


「にゃはは、中々楽しかったよ♪」


「今のはいったい……」


「楽しめたから、特別に少し教えてあげるにゃ」


勝つ事は出来なかったが、教えて貰えるらしい。


「私の種族は獣人じゃなくて、妖怪よ」


妖怪なんて種族が在ったのか。


「さて楽しめたし、そろそろ行こうかにゃ」


「名前は、何て言うんだ?」


「うん?私は、黒音(くろね)。また、どこかでね」


そう言うと、どこかへ行ってしまった。


それにしても、得体の知れない奴に出会ってしまったな。

っと、そう言えば時間は…駄目か、もう広場に行かないと。

結局、一つも手に出来なかったうえ、武器を無くすか。




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