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ブランクワールド・オンライン  作者: 東條九音
第二世界 ~魔法世界~
47/78

黒との遭遇

王都から北西方向に向かう二人の人影があった。


「あの~先生。本当にこっちに居るんですか?」


「あぁ、その筈だ。けど向こうも動き回っているからな」


二人が追いかけているのは、黒き宝玉。何故二人で追いかけているのか、その説明は少し前の王都城門前での会話まで遡る。












「探し人って、もしかして」


「そ、黒き宝玉(ブラック・ジュエル)。アイツ、お前さんを見ているみたいだな」


「そう、ですか。あ、そうだ。リリスたちにも教えてあげなきゃ!」


「ストップ。何のために、お前だけ残したと思っているんだよ。リリスたちが居て出て来るなら、とっくに姿を見せている筈だよ。そうじゃ無いって事は、お前さんだけに用があるって事だろ」


「ですよね、やっぱり。何となく分かっていました。でも先生、何でブラックが私を見ているなんて分かったんですか?」


「王都までの道のりの間、ずっと視線を感じていたんだ。最初は敵かもって警戒していたんだが、感じる視線はどこか覚えのあるもので、全員と言うよりお前を見つめている感じがしたんだ。敵じゃなくて、今そういう行動をしそうなのが黒き宝玉。そう考えたんだ」


「……つまり、勘って奴ですか」


「そうとも言うな。って、わけで直感に全員巻き込む訳には行かないから、二人で行くぞ」


「それは良いですけど、黒き宝玉って断言しない方が良くないですかね」











そんな訳でマキナの直感を頼りに黒き宝玉を探しているのだった。


「先生、だいぶ王都から離れてしまいましたけど」


「そうだよな。それに時間的に日が暮れるだろうし」


「ちょうど川がある事ですし、ここでキャンプをする事を提案します」


セレスの言う通り現在居る川辺に居る。この川は学園都市から見て、西側の山脈から流れる川の中腹辺りの場所だ。


「そうするか。ならまずは火……その前にお客さんだな」


マキナは火熾しをしようとした手を止め、振り返る。


「えらく、連れまわしてくれたもんだな」


「ん?そうか。私としては邪魔が入りそうでない場所まで、案内したつもりなんだが」


「そーかい。なら、色々話してくれるんだろうな、黒き宝玉(ブラック)


「あぁ、そのつもりだよ。マキナ」


そこに居たのはマキナの直感(?)通り、黒いサマードレスを着た黒き宝玉だった。


「本当に、ブラックだ……」


「やぁ、セレスティーア。ディアーチェは元気にしていたかな」


ブッラクの問いかけにも答えず、セレスはブラックの胸に飛び込んだ。


「ブラック~」


「おっと。全く、相変わらず泣き虫なのかい」


飛び込んできたセレスを抱きとめ、泣き止むまで頭を撫でるブラック。

やがてセレスは安心したのかそのまま眠ってしまった。


「やれやれ、友達が出来たと聞いて安心していたのだけどな。マキナ、寝床の準備は出来ているかな」


「あぁ、お前さん方が感動の再会をやっている間にな。テントで寝かせとくと良い」


「そうしようか」


そう言って、セレスをテントに寝かしつけると、ブラックはマキナの対面側に座った。


「で、何から聞きたいのかな?」


「取り敢えず、姿消したのに何で尾行みたいな事をしていたのか、だな」


「それはまぁ、保険かな」


「保険?」


「あぁ、レスティにもしもの事があった時の為のね。まぁ、そこまで心配はしていなかったけど。………けれど、状況も変わって来たみたいだ」


「もしもか……それって、アヴローラ一族関係か?」



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