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ブランクワールド・オンライン  作者: 東條九音
第二世界 ~魔法世界~
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理事長=学園都市トップ

「先生!遅い!」


「言わんでいい。と言うか、お前らが早すぎだ」


「そうかしら?遅くなるよりは、良いじゃない?」


理事長室の扉の前には、交渉班の四人が既に到着していた。ティアが前もって理事長に話を取り次いでおいたお陰で、話をする時間を貰うことが出来た。


「取り敢えずは入るぞ。何時までもここに居たら邪魔だし、どうせ奴も気付いていることだろうしな」


そう言ってマキナは、理事長室の扉を開けて中に入る。その後に続いて中に入る四人。


「よ~、ディアーチェ」


「マキナか、遅かったではないか」


「色々とお見通しってか?なら早い、まずはこいつらの用事からだ」


そう言うと、マキナの背後から四人が前へ出る。


「ふむ、そうじゃな。して、うぬらの望みは確か、《インテリジェントジュエル》だったか?」


「はい、ティアから聞いていると思いますが、改めて言います。理事長が管理しているインテリジェントジュエルと話をさせて頂きたいのです」


「如何やら面白い事を考えている上に、ティアの頼みだから特別に…っと言いたいのだが、済まぬがそれは出来ん」


リリスの話を聞いたうえで、申し訳なさそうに謝るディアーチェ。

ただ謝り方が少し引っかかる。まるで、元々合わせる積りだったが、急に出来なくなったと言った感じだ。

如何やら言い方に違和感を感じ取ったのは俺だけでなく、ユキがディアーチェに聞き返した。


「その言い方からして、直前に何か問題が起こった様ね。違うかしら?」


「ちょ、スノー⁉理事長相手に、何って聞き方しているのよ!」


「構わん。実際、うぬの言う通り、ちと問題が発生してな」


「問題ですか?」


「うむ、実は黒き宝玉(ブラック・ジュエル)が何処か行ってしまったのだ」


ディアーチェがそう言った途端、場の時間が止まった。

そりゃあ停まるだろな、本物のインテリジェントの事を知らないと。って言うか、生徒に話しちゃいかんレベルの機密を、話す積りか。


「……それは、あの…無くした、とか?」


「いやそうではない、天然物は人の姿をとる事が出来るのだ」


「「「「人?」」」」


「うむ、しばし待っておくがよい。おおよそ、マキナと話を付ければうぬらの望みも叶おう」


そう言うとディアーチェは、リリスたちを話が聞えない位置まで移動するよう指示をし、マキナの方を呼んだ。


「さてマキナ、まずはうぬの話を聞こう」


「何か面倒な事が控えてそうだから、ハッキリ言うわ。お前、よくも顧問とか押し付けやがったな!」


「ハッハッハ、いや~、愉快じゃな。少しは教師らしい事をせねば、他の者に示しがつかんじゃろ?……まぁ、ティアの護衛をかけているのは否定せんが」


「それはウチのメンバーの誰かに依頼すれば済むだろ?」


「ハヤテの事か?奴なら我の影武者を頼んでいる。毎回助かっておるぞ。まさかあそこまで似ておる者がおったとはな」


……まぁ、ハヤテが引き受けているなら知らん。あくまで俺はメンバーに極力、学園の依頼は受ける様に言っただけだし。


「それはさておき、本題に入るか。いや、さっきのも本題だがな。個人的な」


「分かっておるわ。さて、インテリジェントが居なくなった件なのだが」


「その前にいいか?」


「なんだ、いちいち水を差す積りか?」


するとマキナは、リリスたちを指差しながら言った。


「そうじゃなくて確認だ。何で機密を生徒に聞かせているんだ?普通部屋から追い出してからだろ」


その質問は予想済みだったらしく、ディアーチェは平然と言い放った。


「セレスティーアは元々関係者。今回の件は恐らくあの子が、如何しても関わってしまう。迷惑を掛けるのなら、先に情報を与えておいた方が良いと言う判断だ」


黒き宝玉に会わせるのも、報酬の一つだった訳か…

しかし、ティアが関係者って言う必要あるのか?理事長預かり以外に秘密があるって事か?


「それより本題だ、如何やら他の場所でも姿を消すものや、何者かに連れ去られる者が出ておるらしい」


「それって、大問題だろ?」


「うむ、それにブラックとも居なくなる前に話したのだが、恐らくティアも狙われる事になる。本人は何も知らんのにな。だから、それを知る旅に出させる方が良いと考えた訳だ」


「リリスの提案は都合よかった訳か」


「うむ。それに予想よりも時間が無いらしい。ブラックが何も言わず、姿を隠したほどだからな。と言う訳で頼むぞ、マキナ」


詰まる所これはアレだ、キークエストの一端だろう。

今回は関わりたくなかったんだがな~

仕方ない、自分が選んだ道な訳だし。


「それじゃあ確認だ。依頼内容は、ジュエルの回収・捜索、セレスティーアの護衛、その他諸々と言った具合か?」


「そうなるな。詳しくはこの者らから聞きくように」


そう言うと何処からとも無く表れた二人の人物。

二人とも人族のプレイヤー


「マスタ~、お久しぶりやね。何や知らんうちに、ディアーチェの専属になっとったよ~」


うちの神秘の図書館のメンバー、ハヤテ


「久しぶり?でもないか」


もう一人は、またも懐かしも人物。ネットゲームをしている以上、必ず出会う人物、リオだった。



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