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ブランクワールド・オンライン  作者: 東條九音
第二世界 ~魔法世界~
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インテリジェントとキークエスト

紅き宝玉スカーレット・ジュエルの説明は意思ありと無しの違いについて説明しおえると、今度は意思持(インテリジェント)の細かな違いについての説明を始めた。


『さらにこの意思持には、あとから杖などの物に疑似的な意思を持たせたものと、初めから意思を持った二種類が存在しているのです』


「二種類って言っても、同じ物だろ?」


『素人目にはそう見えるかも知れませんが、結構違うものですよ。後付けの物は基本喋れませんし、設定されている事以外は出来ません。それに対して天然物は喋りますし、それぞれの判断で学んでいきますし』


つまりは、賢さに天と地ほどの差が出て来ると締め括る紅き宝石。

この宝石の言う事を踏まえると、こいつ自身も天然ものであると予想できる。

質問が無い事から意思持については理解したと判断したのだろう。紅き宝玉は続いて、初めの質問であった《インテリジェントジュエル》の説明に入った。


正直先程の説明で、大方の予想は立ったので別に良いのだが……


『では本題に入りましょう。《インテリジェントジュエル》とは、大昔に行われたある儀式の結果、意思を持つ事になった六つの宝石、つまりは初めの意思持の事です』


「結局は天然物のインテリジェントって事だろ?」


『分かり易く言ってしまえばそうですが、この六つは他のインテリジェントとは違う点が多く存在しているのですよ』


「ほぉ、例えば?」


『そうですね先ず、後付けの者たちは私たちを研究して作り上げられた、一般的に扱い易くしたコピーです。まぁ子供達みたいなものですね。天然物についても、年の離れた姉弟(きょうだい)みたいなものですね。何せ始めの六つの後のインテリジェントたちは、早い者でも今から三百年前に生まれた子で、千二百年程差がありますからね。積み重ねた知識の量が断然的に違うのです』


成る程、確かに大分違いがあるように思える。

しかし話を聞いてきた幾つか気が付いたのだが…


「もしかして、お前みたいなのが後五つあるのか?」


一つ目の質問にそうです答えこう続けた。


『ちなみに私以外の姉妹(しまい)たちはそれぞれ、国や都市の研究を手伝いつつ暮らしていますよ。でも一般的には知られてはいませんけど』


質問の答えを聞きジークは納得した。

各都市に居て、その事は一般には知られていない。上層部の秘密になっていたのだろうと。これじゃあ中々この世界のキークエストとなる、物語に触れる事は難しい。

だがようやく見つけたキークエストの手掛かり、あとは流れに身を任せ進めるしかないと。

そう考えていると紅き宝玉はそう言えばと呟いた。


紫の宝玉(パープル・ジュエル)から、妙な連絡がありましたね。儀式を再現されるとか何とか。それに他の姉妹たちとは最近連絡が付かないのでしたね……」


嫌な予感がすると言って、黙り込んでしまった。

俺に出来る事、物語を進めるために出来る事は……

その事についてしっかり考え、一つの結論か出た。今できる事、それは……


「その儀式の事とか、教えてくれないか?もしかしたら力になれるかも知れないからさ」


紅き宝玉に協力をすると言うものだった。

その言葉を待っていたかのように、紅き宝玉は話し始めた。


『本当ですか。では儀式に付いて話す前に、一つ約束して貰えますか?』


「ん?何だ?」


『私と一緒に、妹たちを探す旅に出るというものです。………最悪の場合、あの場所にも行かないといけませんし………ボディーガードって奴です。勿論引き受けて貰えるなら、報酬を前渡しにします』


如何やら、宝玉に協力する選択で、間違いなさそうだ。途中よく聞き取れ無いくらい小さな声で何か言っていたがまあいい。

どうなろうともこのままの流れで行くしかない。

ジークは覚悟を決め頷いた。


『分かりました。ではお話いたします』


こうして第二世界でのキークエストが開始されたのだった。



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