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ブランクワールド・オンライン  作者: 東條九音
第一世界 ~人間の世界~
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神秘と禁術

「ほぅ。先程の獣人が来るかと思ったのだが、妙な奴らが来たものだ」


「妙な奴らで悪かったね。ちなみにあいつは、獣人じゃなくて妖怪だよ」


現在シンと俺は王の間で、黒幕のメフィスと対峙していた。

にしても、来て早々に妙な奴とか酷くないか。


「そんな事はどうでもよい。それで俺に何の用だ?」


「まぁー、用って程では無いんだが……」


「王国の依頼で、貴方を、倒す」


間違っていないけど、直球で言ったな、シンのやつ。

確かに共和国の復活には、メフィスを倒さないといけないけど。


「たった二人で?フッ、相手にならんな」


「戦うのは、一人。ファイト、先輩♪」


「ちょっとシンさん?強気に出ておきながら、丸投げですか?」


「先輩なら、出来る」


そう言うとシンは、期待したような眼差しで此方を見て来る。

こうなると、逃げる訳には行かないか……

正面切って戦うタイプでは、無いんだが仕方ないか。


「バカにされたものだ。まぁ、その余裕はいつまで持つか見ものだな」


するとメフィスの足元に、四つの魔法陣が現れた。


「まずは我が最高の傀儡たちで、相手してやろう」


魔法陣が輝きそこから現れたのは、ターメル、カスタ、ガドフィン、キマリスのリストに載っていた人物たちだった。

ターゲットはメフィス以外、死んでいる訳か……

実質メフィスを倒せば、クエストクリアな訳だ。


「こいつらは他の奴とは出来が違う。さぁ、精々楽しませてくれよ」


そう言うと傀儡たちが一斉に行動を開始した。

近接が二人、魔法が一人、壁役が一人か…

となると、こいつで動きを封じるか。


「シン、後ろに下がって‼『死神の正位置・停止』しばらくそこで停まって貰うぞ」


シンに下がる様に指示をし、取り出したのはタロットカード。

その中から一枚を出し、接近してきた二体に向けて使用した。




アイテム「タロット」


カードは全二十二種

引いたカードの寓意と位置・意味を選択する事で効果が発揮される。

一度使ったカードを再度使うには、全てのカードを使うかその戦闘が終了するまで使う事は出来ない。




通常は汎用スキルでの使用だが、あえて戦闘スキルでの使用にしてみたが、それなりに戦闘をする事の出来る効果内容だった。

けれども間接的な効果のものが多いので、余り使う事は出来ない。

この停止も一定時間対象を止める事が出来るが、時間が来ると勝手に解けてしまう。

そうなる前に魔法役と壁役も止めないと。


「次は…『審判の逆位置・再起不能』さぁて、全員封じたね。シン、傀儡の処理は任せるよ」


「了解です」


四体の動きを封じて、聖属性を持つシンに任せる。

天使でシスターな訳だし、動きさえ封じてしまえばシンに任せて大丈夫だろう。

と言うか、少しは働いて貰わないと。


シンは手元に光の槍を四つ作り出し、そのうちの一つを傀儡に刺した。

おそらく光と聖の属性を持つ攻撃だろう。

刺された傀儡は徐々に光となって消えていく。

死体相手には良く効く攻撃だろうな。


さてその間に俺は、本体(メフィス)を倒すか。


「自慢の傀儡はもう、使い物にならないだろ。残りはお前だけだな、メフィス」


「やはり妙な奴らだな。俺の最高傑作を、いとも簡単に潰すとは…仕方ない、俺が直々に相手してやるか」


戦うつもりだったけど、こいつの話し長いな。

もうすぐジークたちが到着する事だし押し付けて、共和国の人を連れて脱出するか。


「さぁ、始めよう!」


「そろそろ時間だ。残念だけど、別の人たちが君の相手になるよ」


そう言ってから、一枚のタロットカードを出す。


「『教皇の逆位置・束縛』お前はその場から動けないよ。さてシン、傀儡の処理は終わったかな?」


「終わっています。先輩、これから如何する?」


「シンは他の奴らと要人を護衛しながら、王国まで撤退してくれ。俺はこれから来るであろう、ジークたちにこの場を引き継ぐまで残る」


「一人で、大丈夫?」


「問題ないよ。王国に到着したら連絡を頼む」


シンは頷いて、王の間を出て行った。

さて、ジークたちにもしっかりと、働いて貰うか。








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