表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ブランクワールド・オンライン  作者: 東條九音
第一世界 ~人間の世界~
25/78

戦闘開始

城の二階、武器庫付近で黒音は帝国の兵士相手に戦闘を行っていた。


「ん~、弱いな~。弱いのに数ばかりいるにゃ」


向かって来る兵士は、そこまで強く一撃で倒せる。

でも数は多く、囲まれて数分経つが一向に減る気配が無い。

そもそも何で、こんなに集まってくるのよ!


「これじゃあ、まるでゾンビに囲まれているみたいだにゃ~」


「よく気付いたな。こいつらは俺の魔術で動く人形たちだ」


どこからか声が聞こえてくると、兵士たちの動きピタリと止まった。

これはどう言う事かにゃ?


「俺の城に乗り込んで来るとは良い度胸だな」


「どうでも良いけど、あんた誰?姿見せなさいよ」


「これは失礼した。俺の名は、マーク・スフィア・メフィス。この国の王だ」


兵士たちが左右に分かれ出来た道から、ローブを着た男が出てきた。

こいつが禁術に手を出して追放されたって言う、メフィスか。


「この兵士たちは人形って、どう言う事にゃ」


「あぁその事かい。私はとある禁術を研究していてね。それは傀儡化の魔術なんだよ。ま、死人でしか成功していないけどね」


と言う事はこの兵士たちは倒しても、殆ど意味ないって事ね。


「ま、良いや。アンタを倒せば済む話だにゃ」


「残念だけど、君はここで足止めだ。確か強い相手が、ご所望だったな」


そう言うとメフィスが何かの呪文を唱えた。

すると兵士たちが一つに集まり、巨人になった。


「んにゃ⁉そんなのありかにゃ⁉」


「王の間で待っているよ。ま、勝てればだけど」


そう言うとメフィスは、消えて行ってしまった。


「強い奴とは戦いたかったけど、さすがに手に余るかにゃ~」


相手の大きさは私の十倍以上はある。

これはおそらく中ボスだろう。

あと一人ぐらいは人が欲しいかにゃ。


「面白い事に為ってるわね」


「ミリーシャ!町の方は良いのかにゃ?」


声がする方を見ると、ミリーシャが居た。


「えぇ、町はもぬけの殻。人払いがされているようよ。だから城に来てみれば、あなたがボス戦を始めって攻撃来るわよ」


見るといつの間にか、巨人がパンチを繰り出そうとしていた。


「ミリーシャ!こいつ倒すの手伝ってにゃ‼」


私は敵の攻撃を回避して、ミリーシャに呼び掛ける。


「私より雪那の方が適任でしょ?持ち場を交代してくるから、それまで耐えて頂戴」


そう言うとミリーシャは窓から、跳び下りて行った。

確かに雪那の方が適任だけど、半ば丸投げするつもりかにゃ⁉


「ま、本気を出せば如何にかなるかにゃ……」


そう思い、私は通常の猫人モードから猫又モードへ切り替えた。


「さぁ、雪那が来るまで遊んで貰うにゃ!」





















「上が騒がしいな~」


「そうですね」


現在俺はシンと共に地下牢に来ている。

地下に居るのだが、上での戦闘の振動がかなり伝わってくる。

かなり楽しんでいると見える。


「予想通り、牢獄に、居ましたね」


牢獄にて探し人であったテール共和国の人たちを見つけ、先程解放した。

文献にあった通り、本当に獣人だった。

共和国の人の話からすると、メフィスを倒せばこのストーリーは終了のようだった。


「にしても、禁術が傀儡化とはな~。聞いた話だと未完成で、死体しか操れないらしいな」


「それに、獣人に反応する。趣味が、悪いです」


未完成で獣人に反応するって……

となると、黒音に集まって行きそうだな。

厳密には、アイツ妖怪だけど。


「先輩。王の間、行く?」


「そうだな。その前に、ミリーシャと合流しよう。共和国の人を任せておかないと」


すると丁度良い所に、ミリーシャから通信が入った。


『マスター、今大丈夫?』


「丁度、合流したいと思っていたところだ。今どこにいる?」


『城の裏手よ。雪那に中ボス戦をしている黒音の所へ行って貰った所なの』


この戦闘の振動はそのせいか。

派手にやっていると思ったが、中ボス戦だったのか。


「これからそっちに保護対象を送る。増援が来るまで、頼むな」


『あなた、相変わらず無茶な事言うわね。まぁ良いわ、それであなたたちは如何するの?』


「これから黒幕にあってくる。じゃあ、あとは頼んだぞ」


通信を切り、シンと一緒に王の間に向けて進みだした。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ