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ブランクワールド・オンライン  作者: 東條九音
第一世界 ~人間の世界~
23/78

攻略会議

「先輩、ジークってもしかして、あの人?」


「せーかい。学校でゲーム研究部の部長をしていたアイツだよ」


「そうですか。そう言えば先輩、あのやり方だと、人は集まらない。何であんな、やり方にした?」


シンが言っているのはきっと、クエストの事だろう。

パッと見は正式なストーリーに関するクエストに見えるが、いざ受けてみると他のプレイヤーが出した、詐欺まがいに見えるクエスト。


「実際、本当の事を言ってるからな~。王様と話は済ませてあるし、ま、本当と取るかウソと取るかは、本人次第って事でいいじゃないか。間抜けな奴に来られても困るし」


「成る程」


納得して貰えたみたいで何よりだ。

そうこうしているうちにギルドに着いた。


「マキナ~遅いにゃ!待ちくたびれたのにゃ」


「あれ、シン。マスターと一緒だったの?それなら言ってくれれば良かったのに。探しちゃったじゃないかな」


「落ち着きなさい、黒音、雪那。私たちの準備は終わったわよ。あなたたちは大丈夫なの?」


「準備万端。先輩は?」


シンは初めから準備できていたって事か。

ま、じゃないと付いて来たりしないか。


「俺は大丈夫。何時でも行けるぞ」


この奇襲を成功させるには、俺のあるアビリティが必要になる。

アビリティ名『神々の書庫』

気付いたら修得していたこのアビリティには、色んな効果があるがその中の一つ、行った事のある図書館に出入りが自由、と言うものがある。

これは司書長室のドアから出た先を、行ったことある図書館なら何処でも変更できると言うものだ。

簡単に説明するなら、図書館専用トランスポートゲートみたいなものだ。

問題があるとすれば、司書長室からしか使えず本来ならば俺一人か使えない事。

だが、この部屋をギルドとする事で、ギルドメンバーなら使えるようにした。

今考えると、かなりの荒業だよな……


ともかくこれを使えば、町の入口で引っかかる事なく潜入し、城を目指せる。



「今更なのだけど、城を攻略したら本当にストーリーは進むのかしら?」


あ~、確かに。

確証の無いままやって来ているが、俺の予想では何かあるとは思うんだよな。


「王国に報酬出させるのだから、進まないにしてもやるしかないにゃ。なんだか楽しくなってきたね~♪」


「そうですね……先輩、みんなにリストを」


「そうだな。三人とも、これが王様から貰った敵の情報だ」


ターゲットとなるのはターメル、カスタ、ガドフィン、キマリス、スフィアの五人。


「あら、意外と少ないのね」


「そうなんだよな~。あと問題が一つあって、スフィアって言う奴の情報は魔術師であった、と言う事しか分からないらしい」


「となるとそのスフィアって奴が、黒幕ぽいにゃ」


「スフィアは王国にとってのなんだったのかな?」


「スフィアは、王宮魔術師だった。けど、禁術に手を出し、二年前、追放したそうです」


「へ~ぇ、どんな術だったのかな。まぁ、要はそのスフィアって人を捕まえたら、分かるかな」


確かにどんな術だったのかは気に為る。

追放した人物のため、情報がこれ以上ないと言われたからな。


「私から一ついいかしら?」


「何だ?」


「前受けたクエストで、スフィアって名前を聞いた事があるわ。スフィア本人が魔術を使っている所を、誰も見た事ないらしいわ。あと隠し名が、メフィスと言うらしいわ」


「これは、黒幕決定じゃないかな」


メフィス……悪魔のメフィストがモチーフと言う事だろうか?


「なるほど。ま、そろそろ時間だし、気を付けて行こうか」


そう言って、俺は帝国の図書館へ出口をつなげた。






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