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ブランクワールド・オンライン  作者: 東條九音
第一世界 ~人間の世界~
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ゲームの始まり

始まりの町『ウォルド』のゲート広場で、赤髪の狐の男が、人を探していた。


男の名は、ジーク・レイア。仲間のネットゲーマーたちに、友人を紹介しようとしていたのだが、集合場所であるゲート広場に、その友人は来ていなかった。


そのため、その日に紹介する事を諦めて、仲間たちには、また後日機会があれば紹介する事にし、解散する事になった。


しかし、その友人と連絡が取れていないジークは、集合地点から他の場所は行くことが出来ず、付近を探し回っていた。


「全く、マキナの奴、相変わらず自由だな」


探し人の名は、マキナ。種族は、人間を選ぶと言っていた。

マキナとは現実でも友人であり、中学校からの付き合いだ。初めは、変わった奴という印象を持っていた。

本ばかり読んでおり、自ら周りと関わろうとしたかったからだ。

そんな奴にたまたま話しかける機会があって、趣味やゲームの話で意気投合し、なんだかんだ長い付き合いとなった。


このゲームに誘ったのは、マキナならきっと、気に入ると思っての事だったのだが、マキナの自由さまでは、計算に入れていなかった。一応は直前までやり取りをしていたのだが、まさか現れないとはな。


「やぁ、ジーク」


「やぁ、じゃねぇだろ。一体どこに行っていたんだよ?」


「ん、ただお前さんのゲーマー仲間が居なくなるのを待っていただけだが?」


自由すぎるのは、今に始まった事ではないから、これ以上は触れないことにしよう。


「それにしてもお前のアバター、ほとんど現実と変わらない様な………いや、背が若干低いか?」


改めて合流したマキナを見てみると、現実の姿とほぼ変わらぬ姿だった。


「自動製作にしたら、こうなったんだが…と言うか、ここで現実と変わらないとか言うな」


「おっと、すまん」


ブランクワールド・オンラインでは、自ら制作する以外に、運営に任せる自動制作があった。

しかし、自動で作ったのに似るって凄いな。背丈まで再現されていないのが、残念なぐらいだ。


「そう言えばジーク、種族とか職のスキルはどうなった?」


キャラ制作の事を考えていたら、マキナがスキルの事を聞いてきた。

よく考えたら俺自身、まだちゃんと確認していなっかったな。


「種族は『獣人族・白狐種』選んで、『白焔』って能力だった。職は『薬師』で『妙薬調合師』だったな」


「ふむふむ、それで効果は?」


「『白焔』はどうやら、幻惑系らしい、『妙薬調合師』は………ラッキー!どうやら使い魔関係アイテム調合のスキルらしい。そう言えば、お前はどうなんだよ」


一方的に言わされるのは、納得いかない。ここらでこちらも聞いておくべきだろう。


「まぁ、言っていた通り『人間』選んだよ。能力は「観察眼」で効果は、解析だって。職は「司書」で「司書長」、効果は対象の情報を、取得・閲覧するって」


「『司書』選んで『司書長』って、その職の上位系だろ。良かったじゃん」


「ま、能力とかスキルの情報をこの本に溜めこむだけで、自分で使えるわけじゃないし。選んだはいいけど、どうしよう」


そう言うと、一冊の本を取り出した。そこには何も書かれておらず、白書の状態だった。


「まぁ良いじゃないか。上手くやれば、情報屋で一儲け出来そうだし。それで、これからどうする?俺は、この後すぐにでもスキル上げに行くが」


「そうだね~、三十分後のセレモニーに出て見てから、決めようかな」


どうやら、わざわざセレモニーへ行くらしい。そんなの無くても、出たとこ勝負で良い気がするが。

それに、わざわざ確認のために、セレモニーに行って、これ以上出遅れる事はだけは、避けたい。


「それじゃ、ここからは別行動にするか。お互い頑張ろうぜ」


「賛成、その方がお互い、これ以上手の内をばらさずに済むだろうし」


お互いに今後の方針が決まり、フレンド登録し俺はスキル上げのため、郊外に向けて行動を開始するのであった。





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