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ブランクワールド・オンライン  作者: 東條九音
第一世界 ~人間の世界~
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アイシルク王国

王都のとある場所にて、赤髪の男が途方に暮れていた。


「どうしよう……、迷った」


数日前には到着してはいたが、町を探索することなく、辺りでスキル上げをしていた。

スキル上げがひと段落したので、町に入ったのだが、当ても無く歩いていたため迷ってしまったのだ。


「本当に、困ったな……。酒場でマップが貰えるらしいが、寄らなかったのは間違いだったな……」


迷い込んだ場所は運悪く、NPCすら存在しない場所だった。

どうやって、この状況から脱しようかと考えていると、誰かが声を掛けてきた。


「おや?こんな所で、何して居るんだい?」


「お、丁度良い所に、実は道に迷って困っていたんだ。どうやったら、酒場に……って、マキナ⁉お前どうして、こんな所に居るんだ?」


声を掛けられ振り返ると、そこにはマキナがいた。


「それはこっちのセリフだよ、ジーク。何で、開発区になんか来ているんだい?」


「いや~到着してから、町に入らずにスキル上げしていたんだ。で、いざ町に入って酒場に寄らずに探索していたんだが、迷子になった訳だ」


「何やってんだか…」


マキナに呆れられるのは、心外だな。

そう言えば、開発区とか言っていたな。どういう事だろう?


「まぁ良いじゃねーか。それでさっき言っていた開発区って何だ?」


「ひとまず酒場に行こう。話はマップを貰ってから、落ち着いてしようぜ」









マキナに案内されて、無事酒場に到着し町のマップを手に入れる事が出来た。


「それで、色々教えて貰えないか?」


「いいよ、特別に教えてあげるよ」


特別?どういう事だ?

もしかして本当にマキナの奴、情報屋でも始めたのか?


「じゃあまずは迷っていた、開発区について。あそこは、プレイヤーホームの集合地帯なんだよ。だから、NPCが今はいない場所なんだ」


「今はって事は、そのうち出て来るのか?」


「プレイヤーホーム以外にもギルドホームとしても使えるから、そのうち直接依頼が来るらしい」


ギルドね~。

ソロプレイをするつもりだから、関係ないかな。


「そう言えば、ここの酒場って何が出来るんだ?」


「ああ、クエスト発注やさっき言ったホームを買うのもここだよ。勿論、ギルド登録もここだよ。まぁ、組合みたいなものだね」


「成る程な、そう言えば何でお前はあそこにいたんだ?」


「ん?まぁ何でも良いじゃないか。それで、これからどうするの?何なら、いいクエストを紹介するよ」


何かはぐらかされたな……

仕方ないか、それにしても本当に情報屋をしていそうだな。


「紹介してくれるなら助かる。で、どんなクエストなんだ?」


「はいよ」


そう言うと、マキナは二枚紙を出してきた。

一つは、採取系らしい。もう一つは…採取系だなこりゃ。


「おい、マキナ。何で両方とも、採取系なんだよ。もっとあるだろ、討伐系とかよ」


「それが無いんだよね~。王国の酒場には」


ん?王国の酒場には?


「どういう事だ?」


「これから先の情報は、お金を払って貰わないとね。ストーリーに関係しているから」


「お前本当に、情報屋始めたんだな。それでいくらだ?」


「そうだね~、1,000Gかな」


「高いだろ。防具とかアイテム買ってるから、そんなに出せねーよ」


「ま、特別に500でいいや。でも、1,000出すなら、サービスするよ」


どうするか、現在の所持金が3,254G。


スキル上げしていたから、少しは余裕がある。


「さてさて、そうする?」


「ええい、1,000出す。で、どう言う事だ」


「まいど。王国じゃなくて、帝国にはあるって話だ。内容は傭兵らしいがな」


傭兵?何か物騒だが、面白そうだな。


「まず、判明しているストーリーを話すぞ。本来は帝国じゃなくて共和国だったんだが、王国の大臣とかの一部の上層部が、共和国との馴れ合いを嫌っていたらしい。そんで、そいつ等が共和国に攻め入って、共和国が帝国になったらしい」


そこまで話すとマキナは、グラスの酒を飲んだ。




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