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ブランクワールド・オンライン  作者: 東條九音
第一世界 ~人間の世界~
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メフィス

へっくしゅん


「おかしいわね。ゲームの中でまでくしゃみが出るなんて。誰かに噂されているのかしら」


くしゃみをした人物は、不思議そうに呟いた。

彼女の名前は、ミリーシャ。

彼女は今帝国付近の海岸にある家に来ていた。


「羽振りのよい仕事だから受けてみたら、まさか逃げ出したペットを探して欲しいだなんて」


因みに逃げ出したペットは既に捕獲済みだ。

普通なら一日で終わる様な依頼では無いが、彼女は数時間で見つけ出した。

それには彼女のスキルが関係している。


彼女の種族は魔族・悪魔種。

スキルの名を『アガレス』と言った。

アガレスの効果は、魔力に時間に関する性質を待たせる事が出来る、と言うものだ。

特に逃亡者に対しては絶大な効果を発揮する。

簡単に言うなら、時を巻き戻すと言う事。

彼女はこの効果を使って、逃げ出したペットを捕獲したと言う訳だ。


「それで、要望通り捕まえて来てあげたわよ。報酬を貰えるかしら?」


「勿論さ、本当に助かったよ。それにしても、冒険者さんはスフィアみたいな魔術を使うんだね」


スフィア?一体誰かしら?


「スフィアって言うのはね、昔この辺に住んでいた魔術師だよ。昔は困った事があったら、彼に頼んで解決して貰っていたんだ。でもある時、夢を叶えるとか言って、何処かへ行ってしまったんだよ」


「そうなの?でも使う所を見ていないのに、何で同じようだと言えるのよ?」


「彼、魔術師って自分で言っていたけど、魔術を使っている所を誰も見た事が無くてね。使っている所を隠す必要は、無いし不思議だったんだよね。それで聞いてみた事があるんだけど、『メフィスって知っていますか?』って言うんだ。知らないって言ったら、『僕には隠し名があって、それをメフィスって言うんです』だって。それ以外教えてくれなかったよ。要は、使う瞬間を誰も見た事が無いって所が似ている気がするんだよ」


何処か変な気がする。

けど、理由が良く分らないわね。


「そう言う事、分かったわ。報酬も貰ったし、私はそろそろ帰るわ」


「引き留めて悪かったね。気を付けてお帰りよ」


こうして、依頼を無事に完了することが出来たが、謎が出てきた。


メフィス帝国と同じ名前の人物が居た事。

関係がありそうだが、話を聞いた限りでは悪い人とは言えない様な気がする。

だけど、魔術を使う瞬間を周りに見せないのはおかしいわね。


「これは、ストーリーを進めるしかない様ね」


そうと決まれば早く王都のギルドへ戻って、次のクエストをクリアするしかないわね。




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