その少年、第二の人生が始まる。
第二話です。
「いてててて・・・」
どうも。久しぶりだ。俺だ。・・・痛い。
「ったく・・・タイムマシン作る力あんならこうゆっくりおろすとかの設定できんだろ・・・。」
これは文句を言っていいと思う。
なぜならば、あの後タイムマシンに入った俺は数分もしないうちに酔い、その後真上から落とされたのだ。
そして俺に、第二の試練がやってきていた。
「・・・・・・・・・ナニアノ人(棒読み」
そう。俺の目の前に広がっているのは、高さ軽く十数メートルはあるんじゃないか?というようなデカイ門と、その隣の小さい小屋でせっせと書類整理をしている警備員らしき人だ。
だが俺にとっての問題は警備員のほうだ。
怖ええええええ!!何あの人!!坊主なんだけど!!毛が一本も生えてないんだけど!!しかもいかつそうだよいかにも筋金入りだよ
という具合だ。
まあ腰までは抜けていないが・・・
「おい、ボーズ。大丈夫か?さっきからそこにずっといるけど・・・あ、もしかしてでっけえ門だから驚いて腰抜かしたか?」
その警備員はそういって笑いながら小屋から出てきた。
「あああああああ!!すいませんほんとすいません!!お金ならないんです・・・ってえ?」
俺は一目散に立ち上がり謝りながらそういった・・・が。さっきの言葉を耳にして漫画で言うポカーンとなった。
「よう!俺はトルベルト。よろしくな。もしかして、新しくここにくる新人ってのはボーズか?」
その警備員・・・トルベルトは、手を差し伸べながらいった。まあこの状況から見て握手だろう。
「あ、ありがとうございます。俺は・・・あ、すいません。実は記憶喪失でして・・・」
「おう。知ってる。大体の情報は山田から折り入って聞いてるぜ。名前がないんだろ?だったら、山田がこれがいいんじゃないかって選んでくれてる。これだ。」
俺はトルベルトさんからもらった殴り書きのメモを読む。
「・・・ア・・・ルト・・・?」
「おう。なんでも、お前は根がしっかりしてる奴だからアルトなんだと。
ほら、音楽のアルトってソプラノを支えられるしっかり者だろ?だからなんだとよ。」
「そ、そうなんですか・・・」
まあ、感謝!とまではいかないが、正直言うと、うれしい。
まあそれよりもあの短時間でよくここまでわかったなというほうが強い。
きっと彼の趣味は人間観察だったのだろう。
と、ここでトルベルトさんが堰を切っていってきた。
「おし。じゃあ名前も教えたことだし、ここで突っ立ってても意味無えから、そろそろ町に入るか。ん、そうだアルト。ちょっと手貸してくれ。」
「え、あ、どうぞ」
俺は躊躇なく自分の手を差し出した。
「よし。いくぞ。・・・[称号]!」
その一言で、俺の周りが光に包まれたと思ったら、いつの間に白装束だった服が、いかにもかっこいい服と剣に変わった。
「こ、これは・・・」
「ほお~。[剣士]か。まあこれならサツキに教えてもらえるな。よし、んじゃいくか!」
「え、サツキさんって誰ですか・・・ってうわあああああああああ!」
俺はトルベルトさんに腕を引っ張られ、大きい門の中へと入っていった。
ここから俺の長く楽しい転生ライフが始まる。
どうも最近あとがきが読んだ人にしか見れないと知って赤面しているバタンキューです。そしてあんまり感想も、いやまず読んでいる人がいないことをしりました。いま一番の悲しみです。友人にも一応オススメしたのですが興味がないらしく、感想すらきません。さすがにポジティブも少し入っている私ですが、「もう小説書くのやめようかな」とも思ってしまいます。読書の秋ですから、ぜひ読んでほしいなと思う第2話でした。それでは、第3話もお楽しみに!作者のバタンキューでした。